スタッフが更新しています

スタッフブログ

ロゴ
ホーム > スタッフブログ > エアコンの送風運転でカビは防げる?|冷房後の湿気をどう逃がすかと、送風だけでは足りない場面

エアコンの送風運転でカビは防げる?|冷房後の湿気をどう逃がすかと、送風だけでは足りない場面

 

秋の長雨と台風のあと、朝晩の冷え込みで結露が出始める時期になりました。そろそろ暖房に切り替えるという方も多いはずです。この時期に多いのが「冷房のあとに送風運転をしておけば、エアコンのカビは防げるのか」というご質問です。今回は、送風や内部を乾かす機能で何ができて、何ができないのかを整理し、暖房に切り替える前の点検までをまとめます。

結論|送風は「乾かす」ための運転。付いたカビを取る運転ではありません

先に結論から申し上げます。送風運転や、機種によって備わっている内部を乾かす機能は、冷房で濡れた内部を乾きやすい状態に近づけるための運転です。湿ったまま止めるより条件が良くなるため、続ける価値はあります。一方で、すでに付着したカビを取り除く機能ではありません。黒い点やにおいが出てからでは、送風だけでは戻りません。

もうひとつ大切なのが、エアコンの内部と、部屋の壁・天井・家具の裏は別の話だということです。機器の内部の分解洗浄はエアコン専門の業者の領域で、当社は行っておりません。反対に、吹き出し口まわりの天井や壁、家具の裏に出たカビは、私たちがお手伝いできる範囲です。

送風運転にあたる機能や内部を乾かす機能の有無・名称・運転時間・自動で働くかは機種によって大きく異なります。この記事は一般的な考え方です。実際の操作や効果は、必ずご使用の機種の取扱説明書をご確認ください。

図1|冷房を止めたあと、水分が残りやすい場所(模式図)。

冷房を止めたあと、エアコンと部屋のどこに水分が残るのか

冷房は、空気を冷やす過程で空気中の水分を結露させて水にし、外へ排出する仕組みで動いています。つまり運転中の内部は、意図的に濡れている状態です。この水分は止めた瞬間に消えるわけではなく、しばらく内部に残ります。

エアコンの内部に残る水分

水分が集まるのは、空気を冷やす熱交換器(アルミのフィン)と、その水を受けるドレンパン、風を送り出す送風ファンのまわりです。ほこりや汚れが付いていれば、湿気と汚れがそろいます。吹き出し口のルーバーも、停止直後は湿りが残りやすい場所です。

部屋の側に残る水分

見落とされがちなのが部屋の側です。冷房の風が長く当たっていた壁や天井は表面の温度が下がり、湿った空気が触れて結露することがあります。風の行き止まりになる家具の裏や部屋のすみも、空気が動かないまま湿気が残ります。

表1|冷房後に水分が残りやすい場所と、見え方の目安
場所 水分が残る理由 見え方・気づき方
熱交換器(アルミのフィン) 冷房中に空気の水分が結露する 内部は見えにくい。停止直後のにおいで気づくことがある
ドレンパン・排水経路 結露した水を受けて外へ流す部分 室外の排水が出ない、水漏れ、におい
送風ファン(ドラム) 湿ったままほこりが付着しやすい 吹き出し口から黒い点や粒が見える
吹き出し口・ルーバー 停止後も湿りが残り、手前はほこりも付く 黒ずみ・粉状の付着が目で見えることがある
風が当たる壁・天井 表面温度が下がり、湿気が結露することがある 本体の上下や正面の壁に黒ずみ・しみが出る
家具の裏・部屋のすみ 風の行き止まりで空気が動かない 家具を動かしたときに黒い点、カビ臭さ

上の4つは機器の内部、下の2つは部屋の側で、同じ「エアコンまわりのカビ」でも相談先が変わります。

送風・内部乾燥でできること、できないこと

では、送風運転や内部を乾かす機能は何をしてくれるのでしょうか。整理すると「濡れている時間を短くする」ことが役割です。湿った状態を閉じ込めるのではなく、風を送って乾きやすい状態に近づける、予防の方向の働きです。

一方で、すでに付着したカビを取り除くこと、フィンやファンの奥の汚れを洗い流すこと、部屋の壁・天井・家具の裏に出たカビを処理することはできません。結露や換気不足といった湿気の原因そのものも、送風では変わりません。

図2|送風・内部乾燥でできること/できないこと、と相談先の分かれ目。

「乾かす運転をしていたのにカビが出た」というご相談もいただきます。乾かす運転は条件を良くする助けですが、ほこりや汚れが残れば発生の条件も残ります。

送風だけでは足りない、4つの場面

次のような状態なら、送風運転を増やすだけでは追いつきません。

場面① 吹き出し口に黒い点・粉状の付着が見える

見えているのは表面の一部で、奥のファンやフィンにも広がっていることがあります。手が届く範囲を拭けるかは機種によって異なるため、取扱説明書で外せる部品と手入れの方法をご確認ください。奥に広がる場合はエアコン専門のクリーニング業者へ。

場面② 運転を止めていても部屋がカビ臭い

エアコンを止めていてもにおうなら、発生源が部屋のどこかにある可能性があります。押入れや家具の裏など、風が動いて初めて気づく場所もあります。切り分けはカビ臭・下水臭・生乾き臭の見分け方でも整理しています。

場面③ 本体のまわりの壁・天井が黒ずんでいる

部屋側の面に黒ずみが出ている場合は、部屋の湿気と表面温度の話になります。壁紙の表面だけでなく、下地に入り込んでいることもあります。詳しくは壁の黒カビの落とし方もあわせてご覧ください。

場面④ 拭いても同じ場所に戻ってくる

何度拭いても同じ場所に出るのは、素材の奥にカビが残っているか、湿気の条件が変わっていないサインです。詳しくはカビ取りをしたのに再発したで詳しくご紹介しています。

表2|症状から考える、相談先の目安
気になっていること 考えられる場所 相談先
吹き出し口から黒い点・粒が出る 送風ファン・フィンなど機器の内部 メーカー・販売店、エアコン専門のクリーニング業者
水が垂れる、排水が出ない ドレンパン・排水経路 メーカー・販売店、設置した業者
本体まわりの天井・壁が黒い 部屋側の仕上げ材と下地 MIST工法®カビバスターズ本部(当社)
家具の裏や部屋のすみに黒い点 部屋側の壁・床 MIST工法®カビバスターズ本部(当社)
部屋全体がカビ臭い 収納など別の発生源の可能性 まず現地調査から

部屋側に出たカビは、素材を削らずに取る考え方で

エアコンのまわりの天井や壁は、クロスや塗り壁、木部などこすると跡が残る素材が多い場所です。目に入る高さのため、削った跡や色ムラは気になります。MIST工法®は、素材を削らない・こすらないカビ取り技術です。霧状の専用剤をカビの状態や素材に合わせてその都度調整し、素材の奥に入り込んだカビを分解・洗浄したうえで、防カビ処理を行って予防します。使用する剤は、一般的な処理剤に多い酸性液ではなく、アルカリ性液です。施工は、研修・試験に合格した施工者が行います。

あわせて防カビアドバイスとして、現地の環境を調査して原因を分析し、エアコンや家具の配置、換気の使い方も助言します。木造住宅での取り組みは木造住宅のカビ取り、実際の様子はカビ取り・カビ対策施工例、店舗や事務所は店舗・事務所のカビ取りでもご覧いただけます。

内装の張り替えまでまとめて任せたい場合は、除カビから内装修繕まで一貫して行うグループ代理店「カビ取リフォーム」(関東・関西・東海)もあります。

こんなときは、一度ご相談ください

  • エアコンの下や上の壁・天井が黒ずんできた
  • 冷房の風が当たっていた壁に、黒い点が出ている
  • エアコンを止めていても、部屋にカビ臭さが残る
  • 家具を動かしたら、裏の壁にカビが出ていた
  • 暖房を使い始める前に、部屋の状態を確かめておきたい

写真を見ながらのご相談や、現地調査・カビ菌検査のご依頼も承っています。全国のMISTグループで対応しています。

📞 0120-052-127(フリーダイヤル)お問い合わせフォーム

暖房に切り替える前に見ておきたいこと

冷房から暖房へ切り替えるこの時期は、エアコンと部屋を一度見ておく良い機会です。夏のあいだ濡れていた機器を、そのまま暖房で動かすことになります。

図3|冷房から暖房へ切り替える前の、確認の順番。
  1. 窓を開けて短時間の試運転:空気を入れ替えながら動かし、におい・音・風の出方を確かめます。
  2. 吹き出し口をのぞく:ルーバーのまわりに黒い点や粉がないか。手入れできる範囲は取扱説明書で確認します。
  3. まわりの壁・天井を見る:上・下・正面、風が当たっていた面の黒ずみやしみを見ます。
  4. 家具を動かして裏を見る:風の行き止まりは乾きにくい場所です。
  5. フィルターの手入れ:取扱説明書の方法と間隔で行います。
  6. 気になる点は相談先を分ける:機器の内部はエアコン専門の業者、部屋側のカビは当社へ。

暖房を使い始めると、室内と外壁側・北側の温度差が大きくなり、結露が起こりやすくなります。詳しくは暖房の使い始めに増える結露とカビ、寒い時期の換気は寒い日の換気はどうする?で整理しています。年末の大掃除でカビも落としたい方は、暖かいうちのほうが作業しやすいため、年末の大掃除は10月から計画をもあわせてご覧ください。

送風以外にできる、湿気を逃がす工夫

エアコンの運転だけに頼らず、部屋の側でできることもあります。

  • 冷房・除湿を使った日は、止める前後に窓を開ける:短時間でも湿気が動きます。
  • 風の行き止まりをつくらない:家具を壁から数センチ離し、風が当たり続ける配置を避けます。
  • 24時間換気は止めない:気密の高い住まいでは湿気が抜けにくくなります。
  • 湿度を数字で見る:湿度計を置くと体感とのずれに気づけ、換気のタイミングもわかります。

部屋の条件から見直したい方はワンルーム・一人暮らしの部屋がカビやすい理由、北側の部屋がカビやすいのはなぜ?もご覧ください。

部屋側のカビ取りを依頼するときの目安

部屋の壁・天井のカビ取りをご検討の際は、サービス内容と料金に掲載している料金目安(税別)をまとめます。実際の金額は範囲・素材・環境によって大きく異なります。

表3|部屋まわりの施工と料金目安(税別)
対象 目安 補足
室内壁面(クロス) 1,500円〜/㎡ エアコンまわりの壁・天井など
和室木材部(築40年未満) 6畳120,000円〜 天井除く。6畳超は1畳ごとに10,000円加算
ユニットバス全体 35,000円 参考:水まわり
コンクリート外壁 1,200円〜/㎡ 参考:外部
一般住宅の外壁(築40年未満) 3,500円〜/㎡ 参考:外部

料金はいずれも目安で、現地調査のうえお見積もりします。疑問点はQ&A、見積の見方はカビ取りの見積書、どこを見ればいい?もご覧ください。

見える範囲では判断しづらいときは、カビ菌検査という方法もあります(落下菌検査は採取が30〜60分程度)。健康への影響を判定する検査ではありません。

よくあるご質問

Q. 冷房のあとに送風運転をすれば、エアコンのカビは防げますか?

A. 内部を乾かすという意味では役に立ちますが、それだけでカビを防ぎきれるとは言えません。止めた直後の内部は水滴が残っており、そのまま閉じるよりは乾かしたほうが条件は良くなります。ただし、ほこりや汚れが残っていれば発生の条件は残り、すでに付着したカビは送風では取り除けません。機能の有無・名称・運転時間は機種によって異なりますので、取扱説明書をご確認ください。

Q. 内部クリーンのような機能があれば、掃除はしなくてよいのですか?

A. そうとは言えません。内部を乾かすことを目的とした機能と、たまった汚れを落とす清掃は別のものです。フィルターの手入れなど、ご自身でできる範囲は取扱説明書に書かれた方法と間隔で続けてください。内部の分解が必要な清掃は、メーカー・販売店やエアコン専門のクリーニング業者へ。機能の名称や働き方も機種ごとに違うため、取扱説明書でお確かめください。

Q. 吹き出し口から黒い点が見えます。自分で拭いてもよいですか?

A. 手が届く範囲を拭けるかどうかは機種によって異なるため、取扱説明書で外せる部品と手入れの方法をご確認ください。無理に奥へ手を入れると、破損やけがにつながることがあります。奥に広がっている場合はエアコン専門のクリーニング業者へ。あわせて吹き出し口まわりの天井や壁も見ておくと、部屋側の状態がわかります。

Q. エアコンの下の壁や天井が黒ずんでいます。これも見てもらえますか?

A. はい、ご相談いただけます。部屋側の壁・天井・家具の裏は当社が担当する範囲です。MIST工法®は素材を削らない・こすらないカビ取りで、クロス・木部・コンクリートなどに対応します。金額は範囲・素材・環境で変わるため、現地調査のうえでお見積もりします。なお本体の内部洗浄は行っておりません。

Q. エアコンを使うとカビ臭いのですが、原因はエアコンだと考えていいですか?

A. 内部が原因のこともありますが、風が動くことで部屋のどこかにあるにおいが広がっているだけの場合もあります。エアコンを止めていてもにおうか、特定の部屋だけか、雨の日に強くなるかを確かめると手がかりになります。においの切り分けは「カビ臭・下水臭・生乾き臭の見分け方」でも整理しています。

Q. カビが気になって体調が心配です。どうすればよいですか?

A. 体調に関する判断は医療機関の領域です。せき・鼻の症状・肌のかゆみなど気になることがあれば、内科やアレルギー科などにご相談ください。当社でお手伝いできるのは、住まい側のカビを取り、湿気の原因を確認して再発しにくい状態に近づけることです。空気中の状況を数字で比べたい場合は、カビ菌検査という方法もあります。

まとめ

  • 送風・内部を乾かす機能は、濡れた内部を乾きやすい状態に近づける運転。付いたカビを取り除くものではない
  • 機能の有無・名称・運転時間・自動で働くかは機種によって異なるため、必ず取扱説明書を確認する
  • 水分が残りやすいのは、熱交換器・ドレンパン・送風ファン・吹き出し口と、風が当たる壁・天井・家具の裏
  • 機器の内部の分解洗浄はエアコン専門の業者、部屋側の壁・天井・家具の裏のカビは当社が担当
  • 暖房に切り替える前に、試運転・吹き出し口・まわりの壁と天井・家具の裏を順番に確認する

朝晩の冷え込みで結露が出始めるこの時期、エアコンは冷やす道具から温める道具に変わります。夏のあいだ濡れていた機器と、風が当たっていた壁や天井――その両方を一度見てから、暖房シーズンを迎えてみてください。

参考にした情報

「エアコンのせいなのか、壁のカビなのか」と迷われたら、まず部屋側の状態からご相談ください。現地調査・カビ菌検査・MIST工法®による除カビと防カビ処理については、MIST工法®とは/カビ菌検査/サービス内容と料金 をご覧ください。ご相談はお問い合わせ、工務店・管理会社など法人さまは法人・業者様のお問い合わせ、お電話は 0120-052-127 まで。

あわせて読みたい:扇風機のカビ・黒い汚れ