珪藻土は、藻類の一種である珪藻の殻の化石よりなる堆積物(堆積岩)です。珪藻の殻は二酸化ケイ素(SiO2)でできており、珪藻土もこれを主成分とします。
珪藻が海や湖沼などで大量に増殖し死滅すると、その死骸は水底に沈殿。死骸の中の有機物の部分は徐々に分解され、最終的には二酸化ケイ素を主成分とする殻のみが残ります。こうしてできた珪藻の化石からなる岩石が珪藻土です。
その特性は、耐火性と断熱性に優れているため建材として、昔からその高い保温性と程よい吸湿性を生かして壁土に使われていました。
近年、自然素材への関心が高まるとともに、壁土への利用用途が見直され脚光をあびています。漆喰に類似した外観に仕上げることができ、プロでなくとも施工しやすいため、DIY向けの建材としても販売されています。珪藻土そのものには接着能力はないので、壁土としては石灰やアクリル系接着剤を混ぜて使用されていますが、珪藻土を数パーセントしか含まない粗悪品も流通しているので注意が必要です。
乾燥の効果があるならカビが生えるのはなぜか? また何が原因なのか?
その原因は水分です。速乾性があってもカビは生えることはあります。湿気が多い場所に常にさらされることで水分がたまりカビが生えます。そして、乾燥させないのも要因の一つとなります。
また、珪藻土を固めるために混ぜられている「固化材」がカビの温床になるとも言われています。固化材にも種類があり強アルカリ性のセメント系はカビに強いですが、中性の固化材はカビに弱いことが原因としてもあげられています。
台風による浸水被害にともなう二次被害として、珪藻土壁のみならずクロス壁、木壁においても微生物汚染はおきています。カビの表面的処理(拭取る・削り取る・漂白において胞子の色を抜く)に留まることなく根っこ(菌糸)をも処理することが次なる増殖を防ぐ処理として求められます。
中途半端なカビの処理により多発する再汚染から、建物と住む人の健康を守るご参考にしてください!