はじめに
こんにちは、MIST工法®カビバスターズ本部株式会社せらのスタッフです。今回のブログでは、日本建築学会が提唱している「室内環境における浮遊菌量」について詳しくお話ししたいと思います。私たちは日頃からカビや菌の発生・拡散を抑えるための施工や調査をおこなっていますが、その中でよく耳にするのが「いったいどのくらいの菌やカビが室内に存在しているのか」という疑問です。実際、私たちが呼吸をしている空気の中には目に見えないさまざまな微生物が漂っており、それらが増殖しやすい環境が整うと、一気にカビ被害や健康被害を引き起こしてしまう可能性があります。
私たちの生活空間は、季節や住まいの構造、地域性などによって大きく異なりますが、「日本の気候は湿度が高い」という点は、ほとんどの地域で共通しています。梅雨時期や夏場はもちろん、冬場であっても室内と屋外との温度差が大きい場合、結露によって湿気が発生し、結果的にカビや菌が繁殖しやすい環境をつくり出してしまうこともしばしばです。こうした状況で室内の浮遊菌量を放置すると、建材へのダメージや独特のカビ臭だけではなく、アレルギー症状やぜんそくなどの健康リスクが高まるおそれがあるため、予防や対策はとても重要といえます。
では、日本建築学会が推奨している室内の浮遊菌量とは、具体的にどのような基準なのでしょうか。日本建築学会では、空気中に浮遊する菌の数(CFU:Colony Forming Unit)が、1立方メートルあたり1000以下を目安としています。普段意識することの少ない「CFU」という単位は、培地上に形成されたコロニーの数を数える方法であり、一見難しく感じるかもしれません。しかし、専門業者や検査機関が定期的にサンプリングをして測定することで、自宅やオフィス、公共施設などの空気環境を数値化し、適切な対策を講じるうえで重要な指標となるのです。
また、浮遊菌量を把握することは、単に「空気がきれいかどうか」を確かめるだけではありません。たとえば、空気中に浮遊する菌にはカビの胞子も含まれており、これが壁紙や天井裏、床下などに付着して発芽すると、黒カビや白カビといったカビ汚染につながります。こうしたカビが繁殖した室内では、見た目の不快感も大きいですが、それ以上に健康面への影響が懸念されます。カビやダニはアレルゲンの原因となりやすく、免疫力の低いお子さまや高齢者、アレルギー体質の方が長時間過ごす場所ほど、徹底した対策が欠かせません。
私たちは、長年にわたるカビ対策の施工実績から、カビや菌の繁殖を抑えるうえで最も大切なのは「予防」であると実感しています。目視できるカビや悪臭を感じるようになってからでは、すでに建材内部や空調設備にまでカビが根を張っているケースが多く、完全に除去するには相当な費用と時間がかかる場合も少なくありません。そこで当社が注力しているのが、「MIST工法®」という独自の施工技術です。専用の薬剤を極めて微細なミスト状にして空間や建材内部まで届けることで、表面的なカビだけでなく、その根までしっかり除去できるのが大きな特長といえます。
さらに、MIST工法®では施工後にカビや菌の増殖を抑制するコーティングまでおこなうため、再発のリスクを最小限に抑えられる点も強みです。カビ対策は一度やって終わりではなく、日常的な換気や清掃、湿度管理などの「継続的な予防策」と組み合わせることで初めて効果を最大化できます。私たちも施工前後のカウンセリングやアフターフォローを通じて、お客さまとともにより良い住環境づくりを目指しています。
このように、室内の浮遊菌量の把握は、住環境の快適性と健康を守るうえで欠かせないステップです。「カビっぽい臭いがする」「窓や壁に結露が目立つ」「家族にアレルギー症状が出始めた」といったサインがある場合は、室内空気の衛生状態が悪化している可能性があります。これらのサインを見逃さず、早めに専門家へ相談することで、カビや菌の増殖を未然に防ぐことができるでしょう。
今回のブログでは、はじめに浮遊菌量の基本と、それを知ることの重要性についてお伝えしました。次回以降の項目では、「日本建築学会が示す具体的な浮遊菌量の数値」や「浮遊菌が多いことで引き起こされるリスク」、そして「MIST工法®の具体的な仕組み」など、より詳しい内容を深掘りしていきます。ぜひ最後までお読みいただき、皆さまのお住まいや職場の空気環境を見直すきっかけになれば幸いです。住まいをカビや菌から守り、家族みんなが健やかに過ごせる空間を維持するために、一緒に取り組んでいきましょう。
日本建築学会が示す浮遊菌量の目安
日本建築学会は、人々が健康的で快適に過ごせる室内環境を維持するために、空気中に浮遊する菌(カビ・細菌など)の量を示す一つの目安として、「1立方メートルあたり1000 CFU以下」を推奨しています。ここでいうCFU(Colony Forming Unit)とは、培地に菌を置いてコロニーを形成させ、その数を測定する単位を指します。つまり、CFU値が低いということは、空気中に存在する菌の数が少ない=衛生的に保たれている可能性が高い、ということです。しかし、「実際にどのくらいの値が望ましいのか」「どのように管理すべきなのか」といった点は、私たちの暮らしに直結しながらも、あまり知られていないのが現状ではないでしょうか。
そこで、まずは具体的な数値目安をイメージするために、日本建築学会が示す浮遊菌量の基準や、他の空間で推奨されている数値例をまとめてみました。以下の表はあくまでも一例ですが、さまざまな施設や居室環境の基準値を比較してみると、用途や環境によって求められる清浄度が異なることがわかるかと思います。
場所・環境 | 目安となる浮遊菌量(CFU/m³) | 補足 |
---|---|---|
一般的な居室(家庭) | 1,000以下 | 日本建築学会が推奨する基準。温度や湿度が適切に管理されていることが前提 |
病院の待合室・病室 | 750以下 | 医療環境ではより厳格な管理が必要となり、空気清浄装置などの設置が推奨される |
クリーンルーム(研究施設) | 100以下 | 半導体や医薬品の製造現場など、高度な清浄度が求められる特殊環境 |
実験室(一般研究室) | 500以下 | 実験内容や取り扱う物質によって基準が変わるため、定期的な測定と管理が重要 |
上の表に示した数値はあくまでも一例であり、各空間の利用目的や求められる衛生水準、法律・規格などの要件によっても変動があります。たとえば、一般的な家庭やオフィス空間であれば「1,000 CFU以下」を目指すことが推奨されますが、小さなお子さまや高齢者、体調に不安のある方が生活している場所は、より厳しく管理するに越したことはありません。また、食品を取り扱う飲食店や食品加工工場、病院や介護施設などは、利用者の健康を直接的に守る必要があるため、さらに厳しい基準を独自に設定しているケースも少なくありません。
このように、浮遊菌の濃度を把握し、適切な基準内に維持することは、建物の種類やそこを利用する人々の健康と安全に大きく影響します。カビや細菌は肉眼では確認しにくく、繁殖してしまってから初めて「カビ臭がする」「天井や壁に黒い斑点が見える」「体調を崩しやすくなった気がする」などの症状が現れることも珍しくありません。そうなってしまう前に、定期的な計測や点検を行い、数値化された結果をもとに空調設備の見直しやカビ対策を検討することが重要です。
また、浮遊菌は温度・湿度・通気の状態など、複数の要因によって増減します。特に日本は湿度が高い環境が多いため、梅雨時期や夏場になると、空気中の水分量が増え、カビの胞子や細菌が活発に繁殖しやすくなります。冬場でも、暖房を入れることで室内と屋外の温度差が大きくなると結露が発生し、壁面や窓付近に湿気が溜まってしまうケースもあります。このように、一年を通じて室内の湿度管理や換気を意識することが、浮遊菌量を抑制するうえでとても大切です。
さらに、空気清浄機やエアコンのフィルター清掃など、定期的なメンテナンスも欠かせません。いくら高性能な空調設備を導入していても、フィルターがホコリやカビで目詰まりしてしまっては、むしろ室内に汚染物質を撒き散らしてしまう可能性すらあります。そのため、「空調設備のメンテナンス」「換気の徹底」「適切な湿度維持(50~60%程度)」を組み合わせることで、日本建築学会が示す浮遊菌量の目安を下回るようにコントロールしていくことが理想です。
私たちMIST工法®カビバスターズ本部株式会社せらでも、施工前後で浮遊菌の測定を行い、作業後の改善効果をご確認いただくケースがあります。カビが多発していた空間であっても、MIST工法®によってカビの根源となる胞子を徹底的に除去し、さらに再発防止のコーティングを施すことで、浮遊菌量を大きく低減できることが実証されています。もちろん、その後も定期的な換気や清掃を継続し、空気中の菌が極力増えないようにする意識づけが重要になります。
このように、日本建築学会が推奨する「1立方メートルあたり1000 CFU以下」という基準は、誰もが分かりやすい一つの目安です。もし「なんだか室内のカビ臭が気になる」「家族や従業員の健康被害が増えている気がする」といった疑問や不安がある場合は、ぜひ一度、専門家による浮遊菌の測定や点検を受けてみることをおすすめします。測定結果を踏まえたうえで、適切なカビ対策・菌対策を講じることで、みなさまの大切な住環境や職場をより安全で快適な空間に維持していきましょう。
浮遊菌が多いと何が起こる?
浮遊菌が多い室内環境というのは、私たちの目には見えない「菌やカビの胞子」が空気中に大量に漂っている状態を指します。菌やカビは湿度や温度などの条件が整えば急速に増殖し、建材や家具、人体にさまざまな悪影響を及ぼす可能性があります。単純に「空気が汚れている」だけでなく、日常生活を脅かす具体的なリスクが存在するため、浮遊菌が多い環境を放置することは危険です。ここでは、浮遊菌が増えたときに起こり得る問題点を中心に解説していきます。
浮遊菌が多いと引き起こされる主な影響
- 健康被害のリスク増大
浮遊菌のなかには、人の体に悪影響を及ぼすものが少なくありません。カビの胞子や細菌の一部は、ぜんそくやアレルギー、アトピー性皮膚炎などの原因になることがあります。特に体の抵抗力が弱いお子さまや高齢者、既にアレルギーをお持ちの方は、浮遊菌が多い環境に長時間晒されることで症状が悪化するケースが見られます。また、花粉症と同様、室内空気に含まれる微細な物質が気道に入り込み、くしゃみや鼻水・目のかゆみなどの不快感を引き起こす場合もあるため注意が必要です。 - カビの発生・拡散
室内に浮遊しているカビの胞子が、壁紙や天井、窓枠などに付着して繁殖すると、黒カビや白カビといった目に見える形での汚染が進みます。カビは一度繁殖しはじめると根を深く張るため、簡単な拭き取りなどでは完全に除去できないことが多いです。また、カビ自体が独特のカビ臭を放ち、住まいやオフィスの空気全体が不快なニオイに包まれてしまうことも珍しくありません。 - 建材や設備へのダメージ
カビは湿気の多い部分だけでなく、わずかな隙間にも入り込んで建材を腐食させたり、劣化を促進させたりします。木材部分が腐食すると耐久性が落ち、ひび割れや損傷が発生しやすくなります。また、エアコン内部や換気扇、加湿器などの設備にカビが生えると、稼働時にカビや菌をさらに拡散してしまう悪循環を招きます。設備の故障や交換が必要になる場合もあり、予想外のコストがかかる原因にもなります。 - 生活の質の低下
浮遊菌が多い状態が続くと、独特のカビ臭や体調不良が慢性化し、部屋にいるだけでストレスを感じるようになってしまいます。また、来客時にも「この部屋はカビっぽいにおいがする」などと指摘されることがあり、住宅の資産価値やイメージダウンにつながる恐れも。働く環境においては、社員やスタッフのモチベーション低下や病欠の増加、集中力の低下など、ビジネス面での損失も無視できません。
浮遊菌量と起こり得る症状・リスクの例
以下の表は、浮遊菌量や室内環境の状態に応じて起こり得る症状・リスクの一例をまとめたものです。あくまでも参考例ではありますが、室内の状況を客観的にチェックする際の目安にしてみてください。
浮遊菌量・状態 | 起こりやすい症状・現象 | 原因・リスク要因 |
---|---|---|
やや高め(例:500~1,000 CFU/m³) | – 軽度のカビ臭を感じる – 軽いくしゃみ・鼻水などの症状が出やすい |
– 換気不足・湿度過多 – エアコンや換気扇フィルターの汚れ – 水回りの掃除不足 |
高い(例:1,000~2,000 CFU/m³) | – カビが目視できる(黒カビ・白カビ) – アレルギー症状の悪化 – 壁紙のはがれ・建材の劣化 |
– 長期間の湿度管理不足 – 結露による壁や窓のカビ発生 – エアコン内部でのカビ繁殖 |
非常に高い(例:2,000 CFU/m³以上) | – 強いカビ臭・室内全体の汚染 – ぜんそくやアトピー性皮膚炎の症状が顕著 – 建物の耐久性低下 |
– 長年カビを放置している – 水漏れ・雨漏りによる広範囲のカビ増殖 – 適切なカビ対策を実施していない |
※上記数値や症状はあくまで目安であり、居室環境や個人差によって異なる場合があります。
※CFU/m³は菌数を表す単位で、「1000 CFU/m³以下」を推奨する日本建築学会の目安と照らし合わせて考えてみてください。
病院や公共施設にも影響が及ぶ可能性
浮遊菌が多い環境の問題は、家庭だけにとどまりません。病院の待合室や病室、学校や保育園など、人が多く集まる場所では、より厳格な空気環境の管理が求められることが一般的です。特に病院では、感染症の拡大リスクを減らすためにも、徹底的な清掃や定期的な空気清浄、換気装置の使用、フィルター交換が欠かせません。子どもや高齢者など、免疫力の低い人が集まる施設においては、ほんの少しの浮遊菌の増加でも健康被害につながる恐れがあるため、常に注意を払う必要があります。
浮遊菌を減らすために必要なポイント
- 換気の徹底
建物の構造によっては難しい場合もありますが、可能な限り自然換気や機械換気をおこない、室内の空気を循環させることが重要です。湿った空気が滞留しないようにするだけでも、カビや菌の増殖を大幅に抑えられます。 - 湿度管理
カビや菌が好む湿度は60~80%ほどといわれています。逆に、湿度を50~60%前後に保つよう意識することで、カビや菌の繁殖をある程度コントロールできます。エアコンや除湿機、加湿器の適切な利用がポイントです。 - 定期的な清掃とメンテナンス
エアコンや換気扇のフィルターは、ホコリやカビが溜まりやすい場所の代表格です。こまめにお手入れしないと、運転時に室内に菌を拡散してしまうことも考えられます。また、水回りの掃除・壁の結露対策など、カビ発生源を取り除く日々の習慣づけが大切です。 - 専門家の力を借りる
カビ臭が強い、見えるところにカビが広範囲で発生している、健康被害が疑われるなど、深刻な状況に陥っている場合は、カビ対策の専門家に相談するのが早道です。MIST工法®などの特殊な施工方法を使うことで、原因菌やカビの根を徹底除去し、再発を防ぐコーティング処理まで一貫して行うことが可能です。
まとめ
浮遊菌が多い環境を放置していると、健康被害やカビの拡散による建物の劣化、生活の質の低下など、さまざまな問題を引き起こすリスクが高まります。特に、日本の高温多湿な気候はカビや菌の繁殖を後押ししやすく、知らないうちに室内空気が汚染されてしまうケースも少なくありません。早期発見と対策を心がけ、換気・湿度管理・清掃などの基本を徹底することが重要です。
もし室内環境の衛生状態に不安を感じるようであれば、まずは浮遊菌量の調査や専門家への相談を検討してみましょう。正しい知識と適切な施工によって、誰もが安心して暮らせる清潔な空間を目指すことができます。私たちMIST工法®カビバスターズ本部株式会社せらも、日々の活動を通して快適な住環境づくりのお手伝いをさせていただいておりますので、いつでもお気軽にご相談ください。
MIST工法®とは?
MIST工法®は、私たちMIST工法®カビバスターズ本部株式会社せらが独自に開発したカビ対策の施工方法です。一般的なカビ取り剤や漂白剤を用いた表面的な処理とは異なり、カビの根や隠れた部分まで徹底的にアプローチできるのが大きな特長です。カビや菌は目に見える部分だけでなく、壁や天井、床の内部、エアコンや換気扇などの設備内部にも深く潜み、そこから胞子や菌体を放出し続けることで再発を招くケースが多々あります。MIST工法®では、こうした隠れたカビの発生源を根本的に除去し、同時に再発を防止するためのコーティングを行う点に強みがあります。
具体的には、まず高性能な機材を使って薬剤を微細なミスト状にし、施工対象の空間全体を均一に包み込みます。これによって、狭い隙間や入り組んだ構造の部分にも薬剤が行き渡り、カビや菌の根までしっかり浸透・除去することが可能です。また、MIST工法®で使用する薬剤は、人体やペット、環境への安全性に配慮したものを厳選しています。施工中や施工後に独特の強い臭いを感じにくく、作業後の拭き取りも最小限で済むため、日常の生活への影響を抑えられる点も多くのお客様から評価されています。
さらに、MIST工法®の特長として挙げられるのが「コーティング工程」です。カビの除去作業だけで終わらず、表面をカビが繁殖しにくい状態に保つコーティングを施すことで、長期にわたるカビ再発のリスクを低減しています。カビは湿気の多い日本の気候を好んで繁殖しやすく、一度被害を受けた建材にはカビの根が残っている場合が少なくありません。そこで、このコーティングを用いた再発防止策が大きな役割を果たします。
また、MIST工法®は戸建て住宅やマンションだけでなく、飲食店・オフィス・病院・介護施設など、幅広い建物・設備に適用可能です。空気中の浮遊菌量を抑制し、衛生的で安全な空間を目指すために、専門的な知識と経験を持ったスタッフが現地調査・施工を一貫して行うため、お客様の状況に合わせた最適なプランを提案できます。カビ臭や黒カビの発生を放置していると、健康被害や建物の劣化など深刻な問題を引き起こすこともあるので、早めの対策が肝心です。
私たちMIST工法®カビバスターズ本部株式会社せらは、長年培ってきたカビ対策のノウハウを基に、お客様の住環境や職場をより良い状態に保つお手伝いをいたします。カビが原因のトラブルでお悩みの方や、健康と衛生を重視した空間づくりをお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。MIST工法®の力で、目に見えない菌やカビの胞子を徹底的に抑制し、快適な生活空間を取り戻していただけるよう、全力でサポートさせていただきます。
室内浮遊菌量を減らすためのポイント
室内の浮遊菌量を抑えるためには、日々の生活習慣の見直しから専門的な施工まで、複数の対策をバランス良く行うことがポイントになります。日本の気候は高温多湿の時期があり、カビや細菌が非常に繁殖しやすい環境といわれています。こうした状況下で「ちょっとカビ臭いかも?」と感じても、視覚的にカビが見えない場合は放置してしまいがちです。しかし、浮遊菌量が増えるとカビの胞子や菌体が建材や家電の内部に付着して、目には見えない形で発生源がどんどん拡大していく可能性があります。そこで、以下のようなポイントを意識して、日頃から室内の空気環境を健全に保つ工夫をしてみてください。
1. こまめな換気
窓を開けて風通しを良くするだけで、室内にたまった湿気や浮遊菌が屋外へ逃げやすくなります。近年の住宅は高気密・高断熱化が進んでいるため、意識的に換気をしないと空気が滞留しがちです。窓を開けにくい環境であれば、換気扇や空調設備の「換気機能」を活用し、定期的に空気の入れ替えを行いましょう。短時間でも換気する習慣をつけるだけで、浮遊菌量の増加を抑える効果が期待できます。
2. 湿度のコントロール
カビや菌が好む湿度は60%以上とされており、逆に50~60%程度を目標に管理することで繁殖を抑えやすくなります。梅雨時期や夏場には除湿器を活用したり、エアコンのドライ機能を使ったりして適度に湿度を下げてみてください。冬場でも暖房を使うと室内外の温度差から結露が発生し、結果としてカビ発生の原因になりやすいです。窓や壁に結露を見つけたらすぐに拭き取るなど、こまめにケアすることが大切です。
3. エアコンや換気扇のフィルター掃除
エアコンの内部や換気扇のフィルターは、浮遊菌やホコリが溜まりやすい代表的な場所です。フィルターにカビが付着した状態でエアコンを運転すると、室内に菌を拡散してしまう恐れがあります。シーズンの変わり目や数カ月に一度など、定期的にフィルター掃除を実施し、エアコンや換気扇を常に清潔な状態に保ちましょう。
4. 水回りの定期的な清掃
浴室やキッチン、洗面所など水回りは特に湿気がこもりやすく、カビや菌が繁殖しやすい場所です。石鹸カスや油汚れなどがあると、そこに雑菌がついて繁殖を助長する場合もあります。見えないところにカビが発生していることも多いため、定期的にしっかりと掃除する、換気扇を一定時間回すなどの対策を取り入れてください。
5. 家具や荷物の配置を工夫する
壁面にぴったりと家具をくっつけてしまうと、空気の流れが滞って結露や湿気が溜まりやすくなります。床や壁との間に少し隙間を空けて配置したり、定期的に家具を動かして裏側のホコリやカビを掃除したりするだけでも、カビの発生リスクを軽減できます。
6. 専門家によるカビ対策とメンテナンス
「どうしてもカビ臭が取れない」「結露がひどくて定期清掃だけでは追いつかない」という方は、専門のカビ対策業者に相談するのも一つの手です。MIST工法®のように、微細な薬剤ミストを用いてカビの根までしっかり除去し、コーティングで再発を防ぐ施工は、目に見えない隠れた菌源にもアプローチできます。特に既にカビが広範囲で発生している場合や、建物の構造上どうしても湿気を溜めやすい場合は、プロのノウハウを活用することで、効率的に浮遊菌量を低減できます。
これらのポイントを日常的に取り入れるだけで、室内空気の質は確実に向上します。菌やカビの問題は症状が軽微なうちに対処するのが肝心で、早期に対策すれば建材の劣化防止や健康被害の予防にもつながります。住まいを清潔に保ち、家族全員が安心して過ごせる環境を実現するためにも、ぜひ今回ご紹介した対策を取り入れてみてください。もし自力での対策が難しいと感じたら、専門家の力を借りながら、最適なカビ・菌対策を実践するのがおすすめです。
まとめ
以下の「まとめ」は、これまで解説してきた内容を総括しつつ、日本建築学会が推奨する浮遊菌量の基準や、MIST工法®をはじめとしたカビ・菌対策の重要性を改めて整理したものです。また、私たちMIST工法®カビバスターズ本部株式会社せらでは、一般社団法人微生物対策協会と連携し、室内環境における真菌検査(カビ検査)を実施できる体制も整えておりますので、気になる点がありましたらぜひお気軽にご相談ください。
まとめ
日本の住環境は高気密・高断熱化が進んでいる一方、年間を通じて湿度が高い時期が多く、カビや菌が繁殖しやすい気候といえます。日本建築学会が示す「1立方メートルあたり1000 CFU以下」という浮遊菌量の目安は、健康的かつ快適な生活を送るうえで意識したい大切な指標です。カビや菌の増殖を放置すると、目には見えないところで建材や設備を劣化させ、健康被害やアレルギー症状、独特のカビ臭など多岐にわたる問題を引き起こす可能性があります。
こうしたリスクを回避するためには、まず室内の空気環境を正しく把握し、適切な対策を講じることが重要です。私たちMIST工法®カビバスターズ本部株式会社せらでは、住宅やオフィス、店舗などさまざまな施設に対して、独自の技術であるMIST工法®を用いたカビ・菌の除去と再発防止施工を行っています。微細なミスト状の薬剤が隅々にまで行き渡るため、表面だけでなく、建材の裏側やエアコン内部に潜んでいるカビの根までしっかりアプローチすることが可能です。そのうえでコーティング処理を施すことで、カビや菌が再発しにくい状態を長く維持し、安心して暮らせる空間をサポートします。
また、どれだけ徹底した施工を行っても、日頃の生活習慣やメンテナンスがおろそかになってしまうと、再び室内の浮遊菌量が増えてしまうリスクがあります。そこで、定期的な換気や湿度管理、フィルター掃除、水回りの清掃などをこまめに実施し、空気が滞留しない・湿気が溜まりにくい環境を整えることが大切です。特に梅雨時期や冬季の結露が発生しやすいシーズンには、定期的に室内の状況を確認し、必要に応じてプロの力を借りることを検討してみてください。
さらに、「なんだかカビ臭がする」「アレルギー症状がひどくなった」「具体的にどれほどのカビや菌が室内に存在しているのか数値で知りたい」という方は、一般社団法人微生物対策協会との連携による真菌検査(カビ検査)を活用する方法があります。サンプリングや培養検査を行うことで、室内環境のカビの種類や量を数値化でき、より的確な対策を講じるうえで大いに役立ちます。検査結果に基づいてMIST工法®の施工プランをご提案し、作業後に再度検査を行うことで改善度合いを確認する、といった流れも可能です。
下の表は、室内環境を守るうえで参考にしたい「チェック項目と対処方法」の一例です。ご家庭や職場での日常点検に活用し、早めの対策を心がけましょう。
チェック項目 | 主なサインや原因 | 推奨アクション |
---|---|---|
カビ臭や異臭がする | – 収納や壁の奥など見えない場所にカビ発生 – 湿度過多 |
– 室内の湿度・換気状況を改善 – カビ取り剤などによる応急処置 – 必要に応じて真菌検査を依頼し、専門施工を検討 |
壁紙の変色やはがれ、水回りの黒ずみが目立つ | – カビの根が繁殖し、建材が劣化 – 結露や水漏れ |
– 速やかに水漏れ箇所を修理 – 浮遊菌量やカビの種類を調べ、状態が深刻であれば専門家に相談 |
アレルギー症状や体調不良が増えた気がする | – カビやダニなどのアレルゲンが室内に多い | – こまめな掃除・フィルター交換 – 除湿機や空調設備で適切に湿度管理 – 必要に応じて真菌検査の実施 |
エアコン運転時にカビ臭や埃っぽいニオイがする | – エアコン内部でカビや菌が繁殖 | – フィルター・内部のクリーニング – 防カビ施工(MIST工法®など) – 再発防止のため、定期的なフィルター掃除 |
住宅・建物全体の古さや傷みが気になる | – 床下や天井裏にカビ発生の可能性 – 結露や換気不良 |
– プロの点検や調査を依頼 – 必要箇所には防カビ施工を検討 – 室内だけでなく建物構造全体のメンテナンスを実施 |
上記の項目は一例ですが、「怪しいな」と感じる点があれば、一度専門家に見てもらうことをおすすめします。実際にカビが広範囲で発生しているケースや、長年の蓄積によって建材の内部まで菌糸が広がっている場合は、素人の掃除だけでは完全に除去しきれないことがほとんどです。早期に対策を行うことで、健康被害だけでなく、リフォームなどにかかる大きな費用を回避できる可能性も高まります。
私たちMIST工法®カビバスターズ本部株式会社せらでは、カビや菌の除去、予防の施工を行うだけでなく、一般社団法人微生物対策協会との連携による検査も含め、総合的にサポートいたします。客観的なデータと長年の経験・ノウハウを活用しながら、お客様の大切な住まいや職場を守るための最適なプランをご提案いたしますので、浮遊菌量やカビ、菌の問題でお困りの方は、ぜひ一度ご相談ください。いつでも安心して暮らせる清潔な空間づくりを、私たちと一緒に目指していきましょう。
参考サイト:日本建築学会