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大切な古民家を守る!カビトラブルの原因と対策事例をMIST工法®カビバスターズが解説

2025/03/13

大切な古民家を守る!カビトラブルの原因と対策事例をMIST工法®カビバスターズが解説

古き良き住まいを次世代へ繋ぐための必須ポイント

みなさま、はじめまして。MIST工法®カビバスターズ本部株式会社せらと申します。私たちは、住宅や建造物におけるカビ対策の専門家として、全国の皆さまが抱える「カビの悩み」を解決すべく日々活動しております。特に、近年注目を集めている「古民家再生」においては、現代住宅とは異なる構造的な特徴や、伝統的な素材を使用していることが多いため、独特の湿気管理や通気計画が必要になります。こうした古民家ならではの魅力を維持しながら、カビが生じにくい健全な住まいづくりを行うのは簡単なことではありませんが、その分やりがいも大きく、私たちも「大切な文化や思い出」を守るお手伝いができる喜びを感じています。

しかし、古民家という独特の空間ゆえに「雨漏りや結露、通気不足」といった問題が発生しやすいことも事実です。長年住み継がれてきた住まいであるがゆえに、構造体や壁の内側、床下など目に見えない部分にカビが発生してしまい、知らず知らずのうちに建物の劣化が進んでしまうケースも少なくありません。カビは住まいの見た目だけでなく、健康面への悪影響や建物の資産価値を損なう原因になるため、決して放置できない重要な問題です。そこで私たちは独自のMIST工法®を駆使し、古民家特有の素材や構造に合わせた最適なカビ対策を行うことで、ご家族が安心して快適に暮らせる環境を取り戻すお手伝いをさせていただきます。

本ブログでは、そんな古民家再生の現場でよくあるカビトラブルの事例や原因、そして具体的な対策方法を分かりやすくご紹介してまいります。「なぜ古民家では湿気が溜まりやすいのか?」「リノベーションで気密性を上げることで結露が増えるのはどうして?」「土壁や木材にどのような処理を施せばカビを抑制できるのか?」といった疑問にお答えしつつ、私たちMIST工法®カビバスターズ本部株式会社せらならではのノウハウや実績もお伝えします。ぜひ最後までお読みいただき、古民家再生を検討されている方や、すでに再生した住まいでのカビにお悩みの方のお力になれましたら幸いです。

はじめに

なぜ古民家にカビが発生しやすいのか?~背景と対策の第一歩~


古民家再生でのカビトラブルとは

近年、古民家再生ブームが続くなかで、伝統的な建築技術を活かしつつも現代の生活様式に合った快適性を求める方が増えています。しかしながら、築年数の長い古民家には既に何十年、時には百年以上にもおよぶ歴史の積み重ねがあり、その間に柱や梁、土壁、漆喰壁などが湿気を含んだまま放置されていることも少なくありません。カビの発生は、こうした「長期間にわたる湿気の蓄積」が大きな原因の一つとなっており、古民家特有の通気性や構造を考慮せずにリノベーションや増改築を行うと、さらにカビの被害を拡大させてしまうリスクがあります。

たとえば、古民家には土台が地面に近く設けられていたり、床下が十分に通気されないままの状態だったり、茅葺きや瓦屋根から微量の雨水が侵入しやすい形状だったりと、あらゆる要因が重なって湿気が滞留しやすくなります。加えて、近年のリノベーションでは高い断熱性・気密性を持たせる施工が増えており、従来通りの自然な換気や湿気の逃げ道が塞がれてしまうケースも多いのです。その結果、壁内や天井裏、床下など「目に見えない部分」で結露が発生し、カビの温床となってしまうことが少なくありません。

また、古民家再生においては、従来の自然素材を保護・再活用することが魅力の一つですが、木材や土壁といった素材は基本的に湿度の影響を受けやすい性質を持っています。一度カビが繁殖してしまうと、単に美観を損なうだけでなく、建物の耐久性を低下させる原因にもなり得ます。さらに、カビの胞子が室内に拡散すれば、住まい手の健康にも悪影響を及ぼすでしょう。古民家特有の味わいを残しながら快適な住環境を維持するためには、まずこうした「古民家のカビトラブルがどのように起きやすいのか」を正しく理解することが欠かせません。伝統建築の良さを次世代へと繋ぐためにも、見えない部分の点検や専門家による調査を怠らず、早期にカビの発生や拡散を食い止めるための対策を講じる必要があるのです。


MIST工法®カビバスターズ本部株式会社せらのご紹介

私たちMIST工法®カビバスターズ本部株式会社せらは、長年にわたり「カビ対策のプロフェッショナル」として活動してまいりました。古民家や住宅、さらには商業施設や公共建築物など、幅広い建物においてカビや菌、シックハウスの原因となる微生物の増殖を防ぐため、独自に開発した「MIST工法®」を駆使し、建物の構造や素材に応じた最適な施工を行っています。とりわけ、古民家のように伝統的な工法や自然素材が使われた建物では、一般的なカビ除去や防カビの方法だけでは対処しきれないケースも多く見受けられるため、私たちは現地調査から施工、アフターサポートまで一貫して対応し、古民家特有の風合いや強みを損なわずにカビの発生源を根本から抑えることを大切にしています。

MIST工法®の大きな特徴は、「素材を傷めず、安全かつ効果的にカビを除去する」点にあります。木材や土壁、漆喰壁などは強い薬剤や過度な物理的処理によってダメージを受けやすく、建物全体の寿命や美観を損ねるリスクがあるため、それぞれの素材に合わせた薬剤選定や噴霧技術、乾燥技術などを組み合わせ、カビだけを的確に取り除けるよう配慮しています。さらにカビを取り除いた後には防カビ剤をしっかりと浸透させることで、再発を最小限に抑えながら長期的な効果を得られる施工を目指しています。

また、古民家再生においては屋根裏や床下、壁の内部など、普段は目が届きにくい場所のカビ対策が特に重要です。私たちは現場での調査とヒアリングを丁寧に行い、建物の歴史や構造的特徴、住まわれている方々のライフスタイルまでを総合的に考慮し、防カビと調湿のバランスを両立させる提案を行います。施工後は定期点検やアフターフォローも徹底し、「一度施工したら終わり」ではなく、お客様が末永く古民家を大切に使っていけるようサポート体制を整えていることも強みの一つです。私たちMIST工法®カビバスターズ本部株式会社せらは、培ってきた技術とノウハウを最大限に活かして、一軒でも多くの古民家をカビ被害から守り、次世代に継承できるよう尽力し続けてまいります。

古民家でカビが生じやすい背景

古民家が抱える「湿気」と「素材」の落とし穴~カビ発生を招く背景を探る~


長年の湿気や雨漏り

古民家は、何世代にもわたって住み継がれてきた歴史ある建物だけに、長年の間に少しずつ蓄積された湿気が大きな問題となりやすい特徴があります。そもそも、古民家の建築当時は現在ほど整備された防水技術や施工基準が存在していなかったため、屋根や外壁の隙間、さらには土台周辺などから少量の雨水や湿気が浸入し続ける状況に陥りやすいのです。特に、茅葺き屋根や瓦屋根、古いトタン屋根などをそのまま使っている場合、経年劣化で生じた微細なひび割れやズレを通じて雨漏りが生じ、結果として屋根裏や天井裏に湿気が滞留しやすくなります。また、屋根部分だけでなく基礎のまわりも要注意ポイントであり、床下が土のままであったり、通気口が塞がれていたりする古民家では、地面からの湿気が床下へ徐々に侵入し続けるケースも少なくありません。

さらに、日本の気候特性として四季を通じて湿度の変化が大きく、梅雨や台風シーズンには特に湿度が急上昇することが知られています。古民家の場合、そうした季節ごとの湿度変化を長年にわたって受け止め続けてきた結果、壁や柱、梁などの構造材が水分を含んだまま乾ききらず、その内部にカビの繁殖環境を作り出してしまうのです。一見目立った雨漏りの跡がないように見えても、屋根裏や壁の内部、天井の隙間など普段は見えない部分に水分や湿気がこもっている場合があるため、点検を怠るといつの間にかカビが発生し、建物全体に拡散してしまうリスクが高まります。

特に、古民家をリノベーションした際に高断熱化や気密化を施すと、それまで自然に通気できていたルートが遮断され、内部の湿度がますます逃げにくくなることがあります。結果として、壁内結露や床下結露が発生し、深刻なカビや腐朽の原因となりやすいのです。このように、古民家が抱える長年の湿気や雨漏りの問題は、建物の寿命を縮めるだけでなく、住まう人の健康にも悪影響を及ぼしかねません。定期的に専門家の調査を受け、劣化した屋根や外壁の補修、床下や壁内の乾燥対策などを適切に行うことが、古民家特有の湿気問題とカビ被害を最小限に抑えるための大切なポイントと言えるでしょう。


土壁・漆喰・木材などの自然素材の特徴

古民家には、土壁や漆喰(しっくい)、木材など、現代の住宅にはあまり見られない自然素材がふんだんに使われています。これらの素材は、独特の風合いや調湿効果をもたらすため、古民家ならではの趣や快適性を支える大きな魅力となる一方で、実はカビの繁殖環境を形成しやすいというデメリットも抱えています。自然素材は基本的に呼吸するように湿度のやり取りを行うため、適度な吸放湿によって室内の快適さを高めてくれる反面、過剰な湿気が長期的に加わると素材そのものが水分を抱え込んで乾燥しきれなくなるのです。

たとえば、土壁は土や藁、砂などを混ぜ合わせて作られ、優れた断熱性や吸音性を持つ半面、その性質上どうしても湿気を含みやすく、乾燥の時間がかかります。こうした土壁や漆喰壁が長期間湿り気を帯びている状況が続くと、表面や内部にカビが発生し、さらに染みのような形で見た目に影響を及ぼすこともあります。また、木材は古民家の柱や梁、床材、建具などに多く使われていますが、特に築年数の長い古民家では経年劣化でひびや割れが入りやすくなり、そこから水分が侵入すると内部でカビが成長し、徐々に腐朽へと進行する可能性があります。

こうした自然素材の特性は、古民家独特の通気や換気の仕組みと密接に結びついています。もともとは、開口部を多く設けることで風を通し、土壁や木材が吸った湿気を自然に発散させる構造がとられていました。しかし、近年のリノベーションでは断熱性能を向上させるために壁や窓を二重化し、気密性を高める施工を行う例が増えています。その結果、本来の風通しの良さが損なわれ、土壁や漆喰、木材が吸い込んだ湿気を十分に外へ逃がしきれず、壁内結露や素材内部のカビ繁殖が発生することが懸念されるのです。

また、自然素材を扱う際には施工技術が大きく影響し、職人の腕や施工管理の精度によって結果が左右されることも忘れてはなりません。正しく扱われなかった漆喰や土壁は、施工後すぐにクラック(ひび割れ)が生じたり、乾燥不良を起こしたりしやすいため、そこから湿気が侵入して内部にカビが広がる可能性が高まります。古民家再生を成功させるためには、こうした自然素材のメリットとデメリットをきちんと理解し、素材の特性に合わせたメンテナンスや湿気対策を継続して行うことが不可欠なのです。

古民家特有の構造がもたらす問題点

古民家特有の構造がもたらす問題点


床下や屋根裏の湿気滞留

古民家には、伝統的な工法によって築かれた床下や屋根裏空間が存在し、そこに湿気が滞留しやすいという特徴があります。まず、古民家の床下は現代の住宅に比べて地面との距離が近く、土のままで仕上げられている場合が少なくありません。そのため、地盤からの湿気が直接床下空間に上がってきやすく、通気が十分に確保されないと湿度が高い状態が継続してしまいます。また、建築年代が古いほど、防湿シートやコンクリート基礎のような近代的な防水・防湿対策が行われていないケースも多く、梅雨や台風シーズンなどの高湿期に床下が半ば水浸しのような状態に陥ることすらあります。こうした状況下では、床板や根太、土台などの構造材が常に湿り気を含み、カビの発生や木材腐朽のリスクが高まるのは避けられません。

一方の屋根裏については、古い瓦や茅葺き屋根、トタン屋根の経年劣化により、ごくわずかな隙間から雨水が侵入し、長期にわたって湿気を溜め込むことがあります。さらに、古民家の場合は屋根材や小屋組の構造自体が複雑で、換気を促すための換気口や通気ルートが十分に設けられていないことも少なくありません。雨水や結露によって屋根裏に生じた湿気が外へ排出されずに停滞すると、梁や野地板などがカビの温床となり、最悪の場合は腐朽やシロアリ被害につながる可能性があります。屋根裏のカビは普段の生活空間からは見えにくいため、気づいたときには被害が深刻化しているケースも珍しくありません。

また、屋根裏の温度差にも注意が必要です。夏場には屋根裏が高温多湿の状態になりやすく、冬場には室内との温度差によって結露が発生するなど、季節ごとに異なる形で湿気が蓄積されるリスクがあります。古民家の木材は歴史を重ねるごとに味わいを増す一方で、湿気に弱いという性質を持つため、床下や屋根裏の環境管理をおろそかにすると建物全体の耐久性を損ねかねません。そのため、定期的な点検を行い、床下や屋根裏を含む構造躯体の状態を確認するとともに、場合によっては防腐・防カビ処理や適切な補修・改修を施すことが非常に重要です。特に、長年放置されてきた古民家を再生させる際には、こうした湿気滞留のリスクを十分に把握したうえで、施工計画や使用する材料を慎重に選定することが求められます。


通気口の不足・塞ぎ込みによる換気不良

古民家では、かつての生活様式に合わせて設計された通気口や開口部が現在の住宅とは大きく異なるため、換気不良を引き起こしやすい構造になっている場合があります。特に、現代のリノベーションや修繕の過程で、断熱性や気密性を高めようとして通気口や隙間を塞いでしまうことが多く、それによって床下や壁内、屋根裏などの空間で湿気が閉じ込められ、結露やカビの原因となってしまうのです。古民家においてもともと自然換気が想定されていた箇所が意図せず封じられていると、本来「抜けるはずだった湿気」が排出されずに溜まってしまうため、建物がよりカビに弱い状態へと変化してしまいます。

また、古民家は日本の伝統的な気候風土に合わせて「開放型」の造りをしていることが多い一方、現代のライフスタイルではエアコンや暖房機器の利用頻度が高まり、窓や戸を閉め切る時間が増えているという問題点も見逃せません。こうした生活習慣の変化によって家の中の自然換気が減り、湿った空気が留まりやすくなります。特に、台所や浴室など水蒸気が多く発生する場所は換気扇を設置していても、古民家特有の広い空間や複雑な構造が影響し、全体の湿気を十分に排出しきれないことがあるのです。

さらに、床下換気口や軒下換気口の存在は、古民家にとって重要な湿気対策の一つですが、建物の補修や増築の際に「冷気を遮断したい」「害獣の侵入を防ぎたい」といった理由で意図的に塞いでしまう例も多く見受けられます。こうした処置は一時的な対策としては理解できるものの、その結果として床下全体が湿気に包まれる状態が続けば、土台や根太などの木材は常に水分を含むことになり、腐朽やシロアリ被害、カビの大量発生へと直結します。古民家特有の風通しの良さを損なわずに外気とのバランスを保つためには、適切な位置や大きさで通気口を設けることが欠かせません。

最終的には、換気不良による湿気滞留を放置すると、建物だけでなく住まい手の健康にも深刻な影響が及ぶリスクがあります。カビやダニの繁殖は、アレルギー症状や呼吸器疾患を引き起こす要因となるからです。したがって、古民家の再生やリノベーションでは「気密性の向上」と「通気性の確保」をいかに両立させるかが重要な課題となります。専門家に相談し、換気計画や通気口の配置、断熱施工の方法などを総合的に検討することで、伝統的な古民家の魅力を活かしつつ健康的で快適な居住空間を実現できるのです。

 断熱改修や気密化とカビの関係

現代技術と古民家の相性は?断熱・気密化がもたらす意外なカビリスク


結露のリスクが高まる理由

古民家を快適な居住空間へとリノベーションするにあたって、断熱性能を向上させることは欠かせません。しかしながら、高い断熱性能を追求するほど、建物内部と外部の温度差が大きくなりやすいという側面も無視できません。特に冬場、室内を暖房によって暖かく保つと、冷たい外気に面している壁や窓との温度差が拡大し、結露が発生しやすくなるのです。もともと古民家は通気を前提とした構造であり、開口部や隙間を通じて自然に湿気を排出していましたが、断熱材を多用して気密性を高めると、この従来の「逃げ道」が失われてしまいます。さらに、築年数が長い古民家ほど、土壁や木材といった吸放湿性の高い素材が多く使われており、表面には結露が見えなくても、内部で水分が長期間にわたって留まる可能性があります。

こうした隠れた結露は、土台や梁、柱などの構造体に悪影響を及ぼすだけでなく、壁の内側に断熱材を入れた場合、その裏側でカビが繁殖するリスクを大きく高める要因にもなります。特に、断熱材と既存の躯体との間に隙間ができてしまうと、そこに湿気が集まって結露が発生しやすくなり、知らないうちに広範囲にわたってカビが蔓延することも考えられます。さらに、断熱材が濡れたままの状態で放置されると、性能が著しく低下するうえに、建物自体の寿命にも影響を与えるでしょう。こうした状況を防ぐには、断熱材の種類や施工方法を慎重に選択するとともに、結露対策として透湿防水シートや通気層の設計を丁寧に行う必要があります。また、完璧な気密化を目指すのではなく、古民家本来の特徴である「適度な通気」を上手く活かすことが長期的なカビ対策においても重要な視点となるのです。


気密化が招く換気不足の実態

古民家のリノベーションでは、断熱性能と同時に気密性の向上が図られることが多くなりました。冬の冷気や夏の熱気を遮断することで省エネルギー効果が期待できる反面、従来の古民家では開口部や隙間から自然と行われていた換気が一気に制限されてしまうという問題が発生します。もともと土壁や木材などの自然素材は、ある程度通気を確保することで湿気を外に逃がし、建物内部のカビ発生を抑える効果を持っていました。しかし、気密化された空間では換気が機械的に行われないかぎり、室内の湿度が高まったまま滞留しやすくなり、結果として結露やカビのリスクがかえって増加してしまうのです。

さらに、キッチンや浴室、洗濯機周辺などの水回りで発生する水蒸気は、本来なら古民家の通気性によって自然に拡散されるはずが、気密性の高い室内に閉じ込められたままとなります。しかも、リノベーションによって間取りが変更されていることも少なくなく、古い通気ルートが断ち切られたり、新しく設置した換気扇やレンジフードの排気経路が不十分だったりするケースも見受けられます。そのような環境では、目に見える壁や窓ガラスに結露が生じるだけでなく、床下や壁の内側など普段は確認しづらい場所で湿気が溜まり、静かにカビが拡大しているかもしれません。

加えて、現代のライフスタイルでは空調設備をフル稼働させる一方で、室内を締め切って過ごす時間が長くなる傾向があります。空調機器が取り込む外気量が少ないと、湿度や有害物質を排出しきれず、アレルギーやシックハウス症候群といった健康被害へと繋がる可能性も否定できません。したがって、古民家の再生にあたって気密化を進めるのであれば、同時に換気計画をしっかりと行い、必要に応じて24時間換気や熱交換型換気システムを導入するなどの対策を講じることが欠かせないのです。古民家ならではの風通しの良さと、現代の快適性を兼ね備えた住環境を実現するためには、一方的に気密化を高めるのではなく、古民家特有の構造や素材を活かしたバランスの取れた換気・調湿対策を検討することが最善策と言えるでしょう。

生活習慣・メンテナンス不足がカビを増長

生活習慣・メンテナンス不足がカビを増長する原因とは?


冷暖房の使い方と結露発生のメカニズム

現代のライフスタイルでは、夏はエアコンで涼しく、冬はヒーターやエアコンで暖かく室内環境を維持することが一般的です。しかし、こうした冷暖房機器を多用するほど、室内外の温度差が大きくなるため、結露が発生しやすくなるという問題も見逃せません。特に冬場、暖房によって室内が十分に暖められる一方で、外気温が著しく低下すると、窓ガラスや壁の表面温度は室温よりもはるかに低くなります。その結果、水蒸気を含んだ暖かい空気が冷やされて一気に水滴化し、これが結露となって溜まってしまうのです。さらに、古民家の場合は壁や天井などに断熱材が不十分な箇所が残っていることが多く、内部に温度差が生じやすい構造となっているため、壁内や柱の裏側など目に見えない場所で結露が起きるリスクが高まります。

また、夏場でもエアコンを使い続けることで室内外の温度差が生じ、特に湿度の高い梅雨時期にはカビが増殖しやすい状況を作り出してしまう場合があります。エアコンの冷却効果によって室温は下がるものの、部屋の隅や押入れ、床下など空調の効きにくい部分では依然として湿気がこもりやすく、結露にも似た状態が一部の空間で発生することがあるのです。これらの結露や過剰な湿気が長期にわたって放置されると、建物の表面にとどまらず、素材の内側でカビが増殖してしまい、柱や梁などの腐朽につながる恐れもあります。特に古民家のように木材や土壁を多用した建物では、カビの浸透や繁殖が進行しやすく、建物全体の耐久性や居住者の健康に大きな影響を及ぼすことになります。

したがって、冷暖房を使う際には「温度」だけでなく「湿度」にも気を配り、適度な除湿や換気を行うことが重要です。窓ガラスに結露が目立つようなら、サーキュレーターや換気扇を活用して空気を循環させ、水蒸気を屋外に排出する工夫を取り入れましょう。加えて、結露が気になる部分をこまめに拭き取る、カビの発生源になりやすい窓枠や室内壁の隅を定期的にチェックするなど、日頃からの小まめなケアによって大きなトラブルを未然に防ぐことができます。冷暖房機器は快適な暮らしに欠かせない存在ですが、その使い方次第では結露とカビを招いてしまう要因にもなり得るため、温湿度の管理を怠らないことが古民家を健全に保つカギとなるのです。


古民家における自然換気の重要性

古民家は、日本の気候や風土と調和した設計がなされており、もともとは自然換気を前提としていた建物が多く見受けられます。たとえば、昔の生活様式では、障子や襖を開け放ち、風を通して室内の湿気を外に逃がすことが習慣化されていました。しかし、現代ではエアコンや暖房を利用して快適性を高める一方、窓を閉め切った状態で過ごす時間が増えているため、古民家本来の「風通し」が活かされにくくなっています。換気が行き届かないと、空気が滞留して湿度が高まるだけでなく、家具や壁面の裏、床下などの隠れた場所にまで湿気が浸透しやすくなり、そのまま放置するとカビが発生・拡大してしまう恐れがあります。

特に、古民家では壁や天井、床下が「呼吸」していると言われるほど自然素材が多用されており、これらの素材が湿気を含んだまま乾燥しない状況が続くと、カビの繁殖を止めるのは容易ではありません。自然換気によってうまく湿気を放出する仕組みを活かさないと、近年のリノベーションによる気密化や断熱化がかえって逆効果になり、壁の裏側や屋根裏など目に見えない部分で静かにカビが広がるケースも少なくありません。さらに、風通しの悪い空間は温度も一定に保たれやすく、カビにとっては増殖しやすい環境が長期間にわたって続くことになります。

そこで古民家に住む場合は、積極的に窓を開けたり、扇風機やサーキュレーターを活用して空気を巡回させるなど、人工的にでも「風を通す」仕組みをつくることが求められます。また、晴天の日には障子や襖を外して風通しを良くし、床下点検口や天井裏の点検口からも換気を行うなど、建物全体に新鮮な空気が行き渡る工夫を取り入れると効果的です。さらに、日常生活で発生しがちな湿気を減らすためには、調理や入浴時の換気扇使用や、洗濯物の室内干しを控えるなど、小さな意識改革も重要となるでしょう。古民家を長く大切に使い続けるには、自然換気の仕組みを活かし、素材が持つ調湿作用をうまくサポートしてあげることが、カビ被害を最小限に抑え、健康的で快適な生活空間を保つ最大のポイントとなるのです。

よくあるカビトラブルの具体例

見えにくい場所に潜むカビの脅威を徹底解説


天井裏・壁内・床下へのカビ発生

古民家では、天井裏・壁内・床下といった普段は目に触れにくい場所にカビが発生することが少なくありません。たとえば天井裏は、屋根からの雨漏りや断熱不良による結露、そして気密性の向上によって滞留した湿気などの影響を受けやすいポイントです。瓦や茅葺き屋根の小さな隙間から少しずつ雨水が浸入し、それが梁や野地板に蓄積したまま乾ききらずにカビを招くケースも多く見受けられます。また、壁内では外気温との温度差が生じやすい冬場などに結露が起こり、断熱材や下地材、石膏ボードの裏側などにカビが進行することがあります。さらに古民家の場合、土壁や漆喰壁を扱っているため、通気の仕組みが以前とは変わってしまったリノベーション後の空間では、壁内に湿気がこもりやすくなるという問題点が見逃せません。

一方で床下は、長年にわたって地面からの湿気が上がり続けているケースや、防湿対策が十分でないままリフォームされているケースもあり、常に高湿度の状態にさらされがちです。特に通気口が塞がれていたり、床下の高さが低く風が通りにくいと、木材がじわじわと水分を含む状況が続いてしまい、カビや木材腐朽菌の温床となります。問題なのは、これらのカビ発生箇所は日常生活からは見えにくいという点で、においやアレルギー症状などのトラブルが発生して初めて気づくことも少なくありません。放置すれば建物の耐久性だけでなく、住まい手の健康にも大きな影響を及ぼすため、定期的な点検や専門業者による調査が不可欠です。天井裏や壁内、床下の状態をしっかりと把握し、早い段階で対策を講じることが、古民家を長く快適に保つうえで重要なポイントとなるでしょう。


畳の裏面・押入れなど閉鎖空間のカビ

古民家には昔ながらの和室があり、そこに敷かれている畳もまた、カビが発生しやすい場所の一つです。畳は植物繊維でできているため、湿気を吸いやすい性質を持ち、さらに裏面は普段まったく目にすることがないため、カビが進行していても見逃してしまいがちです。とくに、床下の通気が不十分であったり、雨の多い季節に窓を閉めきったままにしていると、畳の裏面に溜まった湿気が乾かず、カビの温床になるリスクが高まります。さらに、畳に発生したカビは独特のにおいを放つ場合があり、住まい手の健康や快適性に影響を与えるのみならず、畳自体の劣化を早めてしまう要因にもなります。

一方、押入れやクローゼットなどの閉鎖空間でも、カビが発生しやすい状況が整いやすいのが古民家の特徴です。古い建具や壁材の間から、じわじわと湿気が侵入するにもかかわらず、収納空間を開ける機会が少ないために空気の循環が行われにくいのです。特に押入れには布団や衣類、紙類など、湿気を吸い込みやすい物が収納されていることが多く、それらが湿度を増幅させてカビの発生を助長してしまうことも少なくありません。さらに、押入れと外壁の間に適切な断熱や防湿対策が施されていないケースでは、外気温との温度差で結露が生じ、それが閉鎖空間の深部に留まることでカビが拡大しやすくなります。

こうした畳や押入れなどの閉鎖空間でのカビ被害を防ぐには、定期的に風を通す習慣を持つことが大切です。天気の良い日には畳を干したり、押入れの扉を開けて中の物を一度出して湿気を逃がすなど、こまめな手入れを怠らないことが基本の対策となります。また、除湿剤や湿気取りシート、カビ防止剤などを併用して、内部の湿度を下げる工夫を取り入れると効果が期待できます。もしカビがすでに発生している場合は、早めに専門の施工業者へ相談し、素材を傷めずに徹底的にカビを除去して再発防止策を施すことが望ましいでしょう。閉鎖空間に潜むカビは見えにくいぶん、気づいたときには深刻な状況に陥っていることがあるため、古民家を美しく保ち、健康被害を避けるためにも、日常的な点検と対策が欠かせないのです。

MIST工法®で行うカビ対策のポイント

MIST工法®が実現する古民家に最適なカビ対策とは?


安全かつ効果的なカビ除去と防カビ処理

MIST工法®によるカビ対策の最大の特長は、建物や住む人に極力ダメージを与えない「安全性」と、カビをしっかり除去して再発を抑える「効果性」を両立している点にあります。一般的にカビ除去というと、強力な薬剤を用いて物理的にこそぎ落とすイメージがありますが、それでは古民家ならではの繊細な素材、たとえば漆喰や土壁、そして経年によって風合いを増した木材などを傷めてしまうリスクが高いのです。MIST工法®では、こうした建材に最適な薬剤選定と噴霧技術を組み合わせ、無理なくカビを浮かせて除去するアプローチを採用しているため、素材本来の魅力を損なわずにカビだけを的確に取り除くことが可能です。

さらに、カビを除去した後には十分な防カビ処理を施すことで、再発を抑える効果を高めています。古民家特有の構造や通気のクセを踏まえながら、必要に応じて床下や壁内、天井裏など目に見えない部分まで薬剤を行き届かせることで、カビ菌の温床を根本から断つことができるのです。この際も、MIST工法®が注力しているのは「安全な施工」。刺激臭が少ない薬剤や適切な換気手順の確立によって、施工中・施工後の室内環境への負担を最小限に留めます。大切な住まいを長く守り続けるためには、ただ強力な薬剤を使えば良いというわけではなく、建物の歴史や住まい手の健康を考慮したうえで、丁寧にカビを取り除き、再びカビがつきにくい環境へ導くことが重要です。そのため、MIST工法®では薬剤選定から施工方法、作業後のチェックに至るまで、安全と効果の両面で最適なバランスを追求しています。こうした綿密なプロセスこそが、古民家特有の味わいや居住性を損なうことなく、長期的にカビの脅威から解放されるカギとなるのです。


古民家の自然素材を活かす調湿技術

古民家は、土壁や漆喰、木材などの自然素材をふんだんに活用していることが大きな魅力です。これらの素材は適度に湿気を吸放湿する機能を持ち、四季折々の気候に合わせて室内環境を穏やかに整えてくれる一方、過剰な湿気や結露が生じる状況下ではカビの温床にもなり得ます。MIST工法®では、こうした古民家特有の素材の良さを活かすため、建物全体の「調湿」に目を向けたカビ対策を提案している点が特徴的です。具体的には、単にカビを取り除いて薬剤を塗布するだけではなく、室内外の通気計画や断熱方法、素材が呼吸できるような施工方法などを総合的に考慮しながら、古民家に適した湿気コントロールを行うのです。

調湿技術のアプローチとしては、まず床下や壁内に適切な通気層を設けたり、湿気を逃がすための換気口を適所に確保したりすることが挙げられます。加えて、既存の自然素材に負担をかけない防湿材を用いることで、外部からの湿気を一定程度抑えつつ、内部で溜まった湿気は自然に放散できるようなバランスを追求します。こうした計画は、単純な「気密化」や「断熱化」とは異なり、古民家ならではの風通しの良さを活かしつつ、過剰な湿気が滞留しない仕組みを整えることを目的としています。また、場合によっては調湿塗料や調湿材を追加で用いることによって、土壁や木材といった既存素材との相乗効果を狙い、室内環境をより快適に保つことが可能です。MIST工法®によるカビ対策が優れているのは、単発の除去作業だけに留まらず、古民家の素材・構造が持つポテンシャルを最大限に活かしながら、継続的にカビの繁殖を抑制できる環境を整備する点にあるのです。


専門家による定期的なメンテナンスサポート

古民家のカビ対策を成功させるためには、一度の施工だけで終わらせるのではなく、その後のメンテナンスや点検を欠かさず続けることが重要です。MIST工法®を導入した後も、建物は季節の変化や経年劣化、居住者のライフスタイルによって少しずつ状態を変えていきます。とくに湿度の高い梅雨や台風シーズン、気温差が激しい冬場などは、普段よりもカビが発生しやすい環境が生まれるため、定期的に建物全体をチェックし、早期発見・早期対処を行う仕組みが求められます。MIST工法®カビバスターズ本部株式会社せらでは、施工後にも専門家が定期的に現場を訪問し、床下や壁内、屋根裏といった見えにくい部分の状態を詳しく点検するサービスを提供しています。

メンテナンスサポートのメリットは、カビの再発を防ぐだけではありません。仮に微量のカビや湿気問題が見つかった場合でも、初期段階で対処すれば大規模な補修工事を回避でき、結果的にコストを抑えられるという利点もあるのです。また、建物の状態を定期的に確認することで、古民家の構造材や仕上げ材に関する経年劣化の進行度合いを把握しやすくなり、早めに修繕を検討できるようになるため、建物の長寿命化につながります。さらに、住まい手が日常生活のなかで気づいた小さな不具合や違和感を専門家に報告する機会が増えることも、古民家を健全に維持するうえで大きなアドバンテージとなります。こうした「顔の見える関係性」を築くことで、古民家特有の素材や構造に合わせたカビ対策を継続的に実践でき、住まう人々が安心して快適に暮らし続けられる環境を守り抜くことが可能になります。MIST工法®による施工からメンテナンスサポートまで、一連の流れをしっかりとカバーする専門家の存在こそが、古民家再生のカビ対策を成功に導く大きな要因と言えるでしょう。

まとめとご相談のご案内

古民家を守り抜くために必要な「早期対策」と「プロへの相談」


古民家再生におけるカビ発生を未然に防ぐために

古民家は長い年月を経てきた分だけ、魅力的な歴史や風合いを宿していますが、その一方で隠れた部分には経年劣化や湿気トラブルが潜んでいるケースも少なくありません。なかでもカビは、建物の美観を損ねるだけでなく、木材や土壁などの素材を劣化させ、最終的には建物の耐久性や住む人の健康を脅かす大きなリスクになります。したがって、古民家再生のプロセスでは、後からカビが発生してしまってから対処するのではなく、「未然に防ぐ」という視点が非常に重要です。

まず、建物の構造や素材を正しく理解し、湿気が溜まりやすい箇所を特定することが第一歩となります。床下や壁内、天井裏などは普段の生活では目に触れにくいことから、定期的な点検や、リノベーション前の段階でプロによる徹底した調査を受けるのが賢明です。また、古民家の再生では、気密性や断熱性を高めることに注力しがちですが、その際には換気計画や通気ルートの確保が欠かせません。古民家本来の「呼吸する構造」を生かしながら、調湿材の導入や防カビ剤の選定などを行うことで、より総合的にカビリスクを低減できます。

加えて、居住後のライフスタイルを見直すことも大切です。定期的に窓を開けて風を通す、冷暖房の温度設定や使用時間を工夫する、湿度計を用いて室内の湿度を管理するなど、日常的な生活習慣のなかでカビを抑える工夫が数多く存在します。畳や押入れ、家具の裏面など、閉鎖空間に湿気がこもりやすい場所には除湿剤やカビ防止剤を使うなど、手軽な対策も試してみるとよいでしょう。こうした「小さな習慣の積み重ね」が、古民家の健康寿命を延ばす大きな効果をもたらすのです。カビ発生を未然に防ぐために必要なのは、定期的なプロの目と、住まい手自身が日頃から建物を愛しみ、ケアを続ける姿勢に他なりません。


MIST工法®カビバスターズ本部株式会社せらへのお問い合わせ

カビの問題は、一度発生すると建物内部のさまざまな場所に拡大しやすく、古民家の風情や価値を大きく損なってしまう恐れがあります。それだけに、「カビが気になるけれど、どう対処すればいいのかわからない」「リノベーション前にしっかりと対策をしておきたい」など、さまざまな場面で早期の専門家への相談が重要になります。私たちMIST工法®カビバスターズ本部株式会社せらでは、これまで多くの古民家や住宅、商業施設などを対象にカビ除去・防カビ施工を行い、建物本来の美しさと住む人の健康を守るお手伝いをしてまいりました。

当社の強みは、古民家の素材や構造に配慮しながら「傷めずにカビを除去する」こと、そして再発を抑えられる調湿と防カビ処理を徹底して行うMIST工法®にあります。土壁や漆喰、古い木材など、カビの温床となりがちな自然素材を最大限に活かすために、適切な薬剤選定や高度な噴霧技術を駆使し、施工後のアフターフォローや定期点検まで一貫してサポート。また、必要に応じて湿度管理や換気のアドバイスを行い、古民家ならではの魅力を失わずにカビ問題の根本的な解決を目指します。

もし、古民家を再生する前に「予防策」としての調査やカビ対策を検討されている方、またはすでに再生後にカビの兆候を発見しお困りの方がおられましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。ご相談の段階であっても、専門的な知見を活かして適切なアドバイスを行い、最適な施工プランを提案させていただきます。大切な住まいを次の世代へと受け継ぐために、カビのリスクをできるだけ早めに、そして確実に取り除くためのお手伝いをいたしますので、ぜひ一度ご連絡いただければ幸いです。