株式会社せら · カビ対策の専門記事

スタッフブログ

施工やカビ対策に関する情報をお届けします。写真・料金・検査の案内とあわせて、ご相談の参考にしてください。

ホーム > スタッフブログ > 10月にアレルギー症状が増えるのはなぜ?|夏に増えたカビと秋の乾燥、住まいでできる対策

10月にアレルギー症状が増えるのはなぜ?|夏に増えたカビと秋の乾燥、住まいでできる対策

10月に入り、朝晩がひんやりしてきました。衣替えや暖房の使い始めなど、住まいが「夏モード」から「冬モード」へ移る時期です。この時期は「くしゃみや鼻水が続く」というお声も聞かれます。今回は、秋にアレルギー症状が気になりやすいといわれる背景を公的機関などの情報をもとに整理し、夏に増えたカビを秋のうちに片づけるための、住まいでできる対策をご紹介します。症状の原因や治療は医療機関の領域で、本記事は住まいの環境を整える立場からの内容です。

結論|秋のアレルギー対策は「医療機関の受診」と「夏のカビの後始末」を両輪で

秋は、ブタクサやヨモギなどの秋の花粉、夏に繁殖したダニの死骸やフン、そしてカビなど、アレルギーに関わるといわれるものが重なる季節です。さらに、朝晩の寒暖差や乾燥した空気も、ぜん息症状の悪化要因として挙げられています。症状の原因はひとつとは限らず、何が関わっているかを判断するのは医師です。

そのうえで、住まいの側からできることがあります。梅雨から夏の高い湿度と冷房によって、押入れ・北側の壁・エアコンまわり、ときには床下や壁の中でカビが増えていることがあります。秋は気温と湿度が下がって乾燥し始め、衣替えや暖房の使い始めなど、しまい込んでいた場所の空気を動かす場面が増えます。そのため、夏にたまったほこりやカビの胞子が、秋に舞いやすくなると考えられます。

だからこそ10月は「夏のカビの後始末」に向いた時期です。症状がある方は医療機関に相談しつつ、住まいの点検と片づけを進めましょう。

図1|夏に増えたカビと、秋に胞子やほこりが舞いやすくなる流れ(模式図)。

秋に気になるアレルギーの原因|花粉・ダニ・カビ

まず花粉です。日本医師会の「健康ぷらざ」では、秋の花粉症はブタクサやヨモギなどキク科の花粉によるものが多く、イネ科、カナムグラ、イラクサなども原因になると紹介されています。背が低く遠くまでは飛ばないため、雑草の多い場所に近づかないことが勧められています。

次にダニです。環境再生保全機構のぜん息情報では、秋の悪化要因として、夏に繁殖したダニの死骸やフンを吸い込むことが挙げられています。愛知県衛生研究所は、ダニの糞は小さく、乾燥するとさらに小さくなって空中に浮遊しやすいと説明しています。

そしてカビです。日本アレルギー学会が運営する「アレルギーポータル」では、カビが増殖しやすい環境はダニとほぼ一致するとされ、温度20〜35℃、湿度70%以上で増殖しやすいと説明されています。環境再生保全機構の成人ぜん息の情報では、カビのなかでもアスペルギルスやアルテルナリアは、ぜん息の重症化との関係が明らかになっているとされています。

表1|秋に気にかけたい主なアレルゲンと、公的機関などの説明
アレルゲン 秋との関わり 住まいでできること
花粉(ブタクサ・ヨモギ・カナムグラなど) 秋に花粉が飛ぶ雑草。背が低く、遠くまでは飛ばない 雑草の多い場所に近づかない、衣類に付いた花粉を持ち込まない
ダニの死骸・フン 夏に繁殖したダニの死骸やフンが秋の悪化要因とされる 寝具の手入れ、ほこりをためない掃除
カビ 温度20〜35℃・湿度70%以上で増えやすく、梅雨〜夏に増えやすい 夏にカビが出やすかった場所の点検、湿度の管理

表は公的機関・学会などの公開情報をもとに整理したもので、症状の原因を特定するものではありません。気になる症状があるときは、アレルギー科・耳鼻咽喉科・内科などの医療機関を受診してください。

夏にカビが増える理由|冷房・高湿度と「夏型結露」

梅雨から夏は、カビが増えやすい条件がそろいます。環境再生保全機構も、長期間の高湿度から生じるカビやダニは、ぜん息の大敵だとしています。住まいでは、次のような場所に湿気がたまりやすくなります。

  • 押入れ・クローゼット:空気が動かず、布団や衣類が湿気を抱え込みやすい
  • 北側の部屋の壁:日が当たりにくく、家具の裏は空気がよどみやすい
  • エアコンまわりの壁・天井:冷たい風が当たる面や吹き出し口の周辺
  • 床下・壁の中:見えない場所で起きる「夏型結露」の影響を受けることがある

ここでいう夏型結露について、国土技術政策総合研究所の「長持ち住宅の選び方」では、室内をエアコンで冷房した際に、水分を大量に含んだ屋外の空気が温度の低い床下で水滴になる現象や、雨などで水分を含んだ外装材が日射で熱せられて水分を放出し、外壁の中で水滴になる現象として説明されています。目に見えにくいため、気づいたときにはカビが広がっていることもあります。

秋に胞子やほこりが舞いやすくなると考えられる理由

秋は気温と湿度が下がり、空気が乾燥し始めます。環境再生保全機構は、秋は夏に比べて空気が乾燥しているとしたうえで、冷たく乾いた空気がぜん息症状の刺激になることや、朝晩の寒暖差、台風などによる気圧の変化も悪化要因として挙げています。

住まいでは「夏のあいだ動かなかった空気を動かす」場面が増え、夏に増えたカビの胞子やダニの死骸・フンを含むほこりが舞い上がりやすくなると考えられます。

表2|秋の暮らしの変化と、ほこりや胞子が舞いやすいと考えられる場面
秋の暮らしの変化 起きやすいこと 先にやっておきたいこと
衣替えで押入れ・クローゼットを開ける しまっていた布団や衣類を出し入れし、たまったほこりが動く 開ける前に換気。カビの有無を確認してから出し入れ
エアコンを暖房に切り替える 夏に使った本体や周辺にたまったものが風で運ばれる 切り替え前にフィルターや周辺の掃除(環境再生保全機構も推奨)
窓を開けて換気する 外の花粉が入る、室内のほこりが動く 花粉の多い時期は除湿機やエアコンの活用も検討

空気中のカビの数は、場所だけでなく測る時間や季節によっても変わることが知られています(神奈川県衛生研究所)。ただし、「10月に家の中のカビの胞子が必ず増える」といった一律の数字はありません。本記事の「舞いやすくなる」は、暮らしの変化から考えられる傾向です。

10月に点検したい場所|押入れ・北側の部屋・エアコンまわり

後始末は、まず「どこに出ているか」を知ることから。夏に湿気がたまりやすかった場所を順に見ていきましょう。

図2|秋に確認したい場所を家の断面で見る(模式図)。
表3|場所別・秋の点検ポイント
場所 見ておきたいこと 気づいたときの対応
押入れ・クローゼット 奥の壁や床の黒い点、布団や衣類のカビ臭さ 中身を出して乾かし、壁の状態を確認
北側の部屋 家具の裏の壁、巾木(はばき)の上、窓まわり 家具を壁から少し離し、空気の通り道をつくる
エアコンまわり 吹き出し口の周辺の壁・天井のしみや黒ずみ 本体はクリーニング業者へ、内装のカビは専門業者へ相談
寝室・寝具 マットレスの裏、ベッド下、枕元の壁 寝具を干す・洗う、ベッド下に空間をつくる
床下・北側外壁の下部 床下からのカビ臭さ、壁の下のほうのしみ 見えない場所は専門業者の調査を検討

住まいでできる秋のカビ対策|ほこりを舞い上げない片づけ方

気になる場所が見つかったら、次の順番で片づけます。ポイントは、ほこりやカビを舞い上げないことと、湿気をためない状態に戻すことです。

  1. 換気してから始める:窓を開けて空気の通り道をつくります。花粉が気になる日は、換気扇や除湿機も活用しましょう。
  2. 掃除機はゆっくり動かす:アレルギーポータルでも、掃除機のノズルはなるべくゆっくり動かして吸引することが勧められています。乾いたはたきで払うのは避けます。
  3. 表面の小さなカビは、製品表示に従って処理:市販のカビ取り剤は、使える素材と使い方を確認し、別の製品と混ぜないでください。
  4. 寝具・カーテンを手入れする:丸洗いできる寝具やカーテンはこまめに洗い、布団は干して、そのあと掃除機をかけます。
  5. 湿度計を置いて数字で見る:カビは湿度70%以上で増えやすいとされています。数字で見ると換気や除湿のタイミングがつかみやすくなります。

症状のある方は無理をせず、ご家族に代わってもらったり、専門業者に任せたりすることも考えてください。

広がったカビ・素材の奥のカビはMIST工法®で

広がったカビや素材の奥まで入り込んだカビは、表面を拭くだけでは色やにおいが残ることがあります。

MIST工法®は、素材を削らない・こすらないカビ取り技術です。霧状の専用剤をカビの状態や素材に合わせてその都度調整し、素材の奥に入り込んだカビを分解・洗浄したうえで、防カビ処理で予防します。使用する剤は、一般的な処理剤に多い酸性液ではなく、アルカリ性液です。施工は、研修と試験に合格した施工者が行います。詳しくはMIST工法®とはをご覧ください。

料金の目安は、室内壁面クロスで1,500円〜/㎡、築40年未満の和室木材部(6畳・天井除く)で120,000円〜(いずれも税別)などです。範囲・環境・素材によって大きく変わるため、現地調査のうえでお見積もりします(サービス内容と料金)。

こんなときは、一度ご相談ください

  • 夏のあいだに、押入れやクローゼットの壁にカビが広がった
  • 北側の部屋の壁や家具の裏に、毎年同じようにカビが出る
  • エアコンまわりの壁・天井に、しみや黒ずみがある
  • 床下や壁の中からカビ臭さを感じる
  • 住まいのカビの状態を、検査で確かめておきたい

写真を見ながらのご相談や、現地調査・カビ菌検査のご依頼も承っています。全国のMISTグループで対応しています。

📞 0120-052-127(フリーダイヤル)お問い合わせフォーム

カビ菌検査で「住まいの状態」を知る

空気中のカビの状態を知りたいときは、カビ菌検査という方法があります。当社では、培地を置いて空気中から落ちてくるカビを調べる落下菌検査(採取は30〜60分程度)と、寒天スタンプで採取して培養し、カビの種類を確定する同定検査を行っています。部屋ごと・施工前後の比較に役立ちます。

カビ菌検査は、住まいのカビの状態を把握するためのもので、健康被害の有無やアレルギーの原因を判定するものではありません。体調や症状については、医療機関にご相談ください。

カビの原因を知りたい場合は、現地の環境を調査して設備の配置や換気などを助言する防カビアドバイスもご利用いただけます。

図3|秋の住まいのカビ対策チェック(点検・片づけ・湿度・相談)。

よくあるご質問

Q. 10月にくしゃみや鼻水が続くのは、家のカビのせいですか?

A. 原因は住まいの状況だけでは判断できません。秋は花粉、ダニの死骸やフン、寒暖差など、症状に関わる要素が重なる時期です。症状が続くときは、アレルギー科・耳鼻咽喉科・内科などの医療機関を受診し、医師に相談してください。当社がお手伝いできるのは、住まいのカビや湿気の環境を整えることです。

Q. カビを取れば、アレルギーの症状はよくなりますか?

A. 症状の原因や治療については医師の判断になるため、カビ取りで症状がよくなるとはお約束できません。治療は医療機関で、住まいの環境づくりは暮らしの中で、と役割を分けて考えるのがおすすめです。

Q. 夏型結露は、自分で見つけられますか?

A. 夏型結露は床下や壁の中など見えない場所で起きることが多く、ご自身で直接確かめるのは難しい場合があります。北側の壁の下のほうのしみや床下からのカビ臭さは手がかりになります。気になるときは現地調査で湿気の出どころを確認しましょう。

Q. 秋のカビ掃除で気をつけることはありますか?

A. ほこりやカビを舞い上げないことを意識してください。掃除機はノズルをゆっくり動かし、乾いたはたきで払うのは避け、換気をしながら作業するのが基本です。市販のカビ取り剤は製品表示に従い、別の製品と混ぜないでください。

Q. カビ菌検査を受ければ、アレルギーの原因がわかりますか?

A. カビ菌検査は、住まいの空気中や表面にどのくらい、どんな種類のカビがいるかを知るためのもので、健康被害の有無やアレルギーの原因を判定するものではありません。住まいの状態を把握し、対策の優先順位を決める材料としてお使いください。

まとめ

  • 秋は花粉・ダニの死骸やフン・カビなど、アレルギーに関わるといわれるものが重なる季節。症状の原因の判断は医師の領域なので、まず医療機関へ
  • 梅雨〜夏は高湿度と冷房で、押入れ・北側の壁・エアコンまわり・床下や壁の中(夏型結露)にカビが増えやすい
  • 秋は乾燥し始め、衣替えや暖房の使い始めで空気が動くため、ほこりや胞子が舞いやすくなると考えられる
  • 10月は「夏のカビの後始末」に向いた時期。点検 → ほこりを舞わせない掃除 → 湿度管理の順で
  • 広がったカビ・素材の奥のカビはMIST工法®、状態の把握にはカビ菌検査を

冬の結露シーズンの前に、夏のカビを片づけておきましょう。まずは今週末、押入れとエアコンまわりを開けて見てみるところから始めてみてください。

参考にした情報

「夏のあいだに押入れや北側の部屋にカビが出てしまった」という方は、写真を撮ってお気軽にご相談ください。現地調査・カビ菌検査・MIST工法®による除カビと防カビ処理については、MIST工法®とは/カビ菌検査/サービス内容と料金 をご覧ください。ご相談はお問い合わせ、工務店・管理会社など法人さまは法人・業者様のお問い合わせ、お電話は 0120-052-127 まで。

記事を読んだあとのご案内

建物に合った対策へ。

分かる状況から、ご相談ください。

所在地・建物の用途・発生場所・おおよその範囲が分かると、相談を進めやすくなります。不明な項目があっても、まずは分かる範囲でお知らせください。

ほかのテーマから専門記事を探す →