70年位前の日本の浴室には、カビの被害はあまりありませんでした。
家は木造で通気も良くカビの好む湿気は少なかった結果です。
また、家族は続けてお風呂に入り、お湯の冷めないうちに浴槽からお湯を抜く習慣だったおかけで、浴槽も浴室も直ぐに乾いていました。また、浴室の窓を開けて風を通すのも習慣だったので、浴室は湿気を吸収することもなく常に乾燥されていました。この習慣によりカビは生えなかったのです。
浴室のカビの被害が問題に取り上げられてきたのは、この40年くらいのことです。
住宅は木造からコンクリート造りに、建材が木製からプラスチック製やアルミ二ウム製に変わってくるとともに、湿気が滞りやすくカビにとって好適な状況になってきました。
プラスチックは、カビの大好物な素材です。湿った環境では、簡単にカビに犯されるという特徴を持ってます。
私たちの入浴時、石鹸や体の汚れは飛び散り浴室のいたる所に付着し、それを栄養にしてシュードモス菌という細菌が1~2日で繁殖します。さらにそれらを栄養にしてススカビとも呼ばれるアルタナリア属やクロカビとも呼ばれるクラドスポリウム属などのカビが繁殖いたします。濡れて放置していたタオルなども同様の菌の付着が確認されます。いずれも黒いカビで浴室内の美観をも損ねてしまいます。
このカビからの害を抑えるには、まず今、繁殖しているカビを素材の深部から取り除き、飛び散り付着している石鹸や体の汚れなどのタンパク質をきちんと取り除きます。
そして、毎日のお風呂の使用後には浴室内に湿気を留めない工夫です。
・窓を開けて外の空気と室内に留まる湿気タップリの空気を入替える。
・換気扇を回して室内を乾燥させる。
そして、
・入浴の際に付着した石鹸やタンパク質を取り除く掃除をきちんとする。
これに限ります。
カビの基本知識や特徴、簡単にできるカビ予防術をご紹介
カビ取り屋の知恵袋
浴室に生えるカビ
2014/08/28