床下のカビは、地面からの湿気、換気の状態、漏水、建築時に残る水分などを確認して対策を考えます。においや黒ずみだけでは、発生源・原因・木材の傷みは判断できません。
最初は、発生場所や気付いた時期を記録し、安全に見られる範囲の写真を残してください。床下へ無理に入る必要はありません。点検・水分への対策・除カビの範囲を、建物の状態に合わせて整理します。
まず、安全に確認できる範囲を記録
室内のかび臭さが床下と関係する可能性はありますが、室内・収納・設備など別の発生源もあります。においだけで床下のカビと決めず、次の情報を分かる範囲で残します。
- 場所と時期:どの部屋で、いつから気になるか。雨の後や季節で変化するか。
- 外から見える状況:既存の床下換気口が荷物・土・植栽などで塞がれていないか、周辺に水がたまっていないか。
- 既存の点検口:安全に開けられる場合だけ、見える範囲の全景と濡れ・黒ずみの写真を撮る。
- 建物の情報:所在地、築年数、基礎・床の構造、漏水や修理の履歴、図面・点検記録。
狭い床下へ入る、断熱材を外す、電気設備や配管を触る作業は、相談のために行う必要はありません。水漏れが続いている場合は、除カビと合わせて施工会社や配管の担当へ修理を相談してください。
床下のカビで調べる、水分と空気の流れ
地面からの湿気と、防湿の状態
床下の地面が露出している場合は、地面からの水分が関わっていないか確認します。コンクリートで覆われている場合も、濡れや水の侵入、施工後に残る水分などを合わせて見ます。基礎の種類だけで「湿気の問題はない」とは判断できません。
換気口・空気の通り道・温湿度
換気口が塞がれていたり、床下に空気が届きにくい区画があったりする場合は、構造と空気の流れを確認します。空気中の水蒸気量が同じでも、冷えると相対湿度は上がります。外気が湿っている時期も含め、床下の温湿度を見ながら設備や換気方法を検討します。
室内の湿度計だけでは床下の状態は分かりません。換気扇・調湿材などを追加する前に、水分の供給源と建物の換気方式を確認してください。
給排水の漏れ・雨水の侵入
配管周辺や一部の区画が濡れる、雨の後に状況が変わるなどの記録は、調査範囲を絞る材料になります。床下の水分が漏水による場合は、表面のカビを処理するだけでなく、修理の範囲と乾燥の確認も整理します。
新築・建築中に残る水分
木材が建築中に雨で濡れた場合や、基礎コンクリートの水分が残る場合も、施工の経過と乾燥の状態を確認します。築年数だけで原因を決めたり、一定の年数を待てば解決すると考えたりせず、施工会社と確認してください。新築コンクリートの水分とカビについて
建築基準法施行令22条が定める床下の基準
建築基準法施行令22条(居室の床の高さ及び防湿方法)は、最下階の居室の床が木造である場合について、原則として次の内容を定めています。
- 床の高さは、直下の地面から床の上面まで45cm以上。
- 外壁の床下部分に、壁の長さ5m以下ごとに面積300cm²以上の換気孔を設け、ねずみの侵入を防ぐ設備を付ける。
ただし、床下をコンクリート・たたきなどで覆う場合や、地面から発生する水蒸気によって腐食しない床構造として国土交通大臣の認定を受けた場合には、同条ただし書の例外があります。
この条文は、すべての建物に同じ換気口を追加するよう求めるものではありません。基礎の名称だけで適否を判断せず、建物の床構造・防湿・換気方式を図面や施工会社に確認してください。また、条文の条件を満たすことと、現に漏水やカビがないことは別に確認します。
公開施工写真で見る、床下対応の具体例
長野県・新築住宅の床下:本部の木材施工後写真

工務店からの依頼で床下の除カビを行った公開記録です。工務店側で床下換気扇を増設し、定期的なカビ検査も依頼いただいたことが掲載されています。除カビと、建物側の設備・確認を分けて整理した事例としてご覧ください。
この事例を理由に、どの住宅にも換気扇の増設が必要とは判断できません。写真だけで内部の水分やその後の状態は分からず、掲載事例の施工価格も公開していません。
滋賀県大津市・新築戸建:漏水事故後の床下対応

掲載元では、工務店からの依頼で、漏水事故後の和室・リビング床・床下に対応した記録が紹介されています。床下は断熱材を撤去していただいたうえで合板の除カビを行ったと記載されています。
断熱材を外す必要や施工範囲は、現場によって変わります。漏水後は、修理、濡れた材料の確認、乾燥、除カビ、復旧について、担当と作業の順序を整理することが大切です。掲載写真は作業の記録であり、原因や仕上がりを比較・保証する写真ではありません。
点検・除カビ・湿気対策は、必要な範囲を確認して進める
- 状況を確認:発生範囲、木材・合板・断熱材などの素材、濡れ、床下の高さと作業できる条件を整理します。
- 調査を選ぶ:目的に応じて建材の含水率測定や菌の検査を検討します。含水率測定と菌の検査は、調べる内容が異なります。
- 水分への対応を整理:漏水修理、防湿、換気、乾燥などについて、建築・設備の担当と確認します。
- 施工と確認方法を決める:除カビ・養生・作業日程・復旧の範囲、施工後に何を確認するかを見積り時に整理します。
見えるカビと、木材を腐朽させる菌による傷みは同じものではありません。床の沈み、木材の軟化や損傷などがある場合は、その記録も共有し、建築の専門家による点検が必要か確認してください。
床下除カビの税込参考料金と、見積りで確認する条件
株式会社せらの住宅・床下ページでは、床下施工について次の参考料金を掲載しています。写真に載せた事例の価格ではなく、本部の掲載料金の目安です。
- 床下100㎡未満:550,000円〜(税込)。
- 床下100㎡以上:4,400円〜/㎡(税込)。
正式な総額は、素材、施工範囲、床下の高さ・入りやすさ、養生、汚染状況などを確認して個別に見積ります。現地調査・検査・報告書・交通費などの扱い、漏水修理・断熱材や床材の復旧を含むかも確認してください。加盟店の施工価格を、この本部料金から推定することはできません。
電話・フォームでの相談は無料です。床下の面積や原因が分からなくても、所在地・発生場所・気付いた時期・撮影できた写真からご相談いただけます。新築の引渡し前後は、工務店・施工会社の方からもご相談ください。
床下のカビでよくある質問
かび臭いだけでも、床下を調べた方がよいですか?
においの場所や時期、雨との関係を記録して相談できます。においだけで床下のカビとは断定できないため、室内を含めた確認範囲を整理します。
換気扇や調湿材を入れれば、解決しますか?
効果は水分の供給源、外気の状態、基礎と換気方式などで変わります。既存のカビ処理や漏水修理が必要な場合もあるため、設備・調湿材だけで解決すると考えず、現場を確認して検討します。
湿度は、何%にすればカビを防げますか?
厚生労働省の相対湿度40〜70%は、特定建築物の空気環境に関する管理基準です。住宅の床下にそのまま適用する防カビの保証値ではありません。床下の温湿度、建材の濡れ、空気の流れなどを合わせて確認します。
参考資料・写真の掲載元
- e-Gov法令検索「建築基準法施行令」22条 — 木造の最下階居室の床の高さ・防湿方法と例外を参照。
- 厚生労働省「建築物環境衛生管理基準について」 — 湿度の基準と適用範囲を参照。
- 株式会社せら「住宅・床下・木材のカビ対策」 — 本部施工写真、当時の対応、税込参考料金の掲載元。
- カビバスターズ京都「滋賀県大津市 新築戸建 漏水事故後 床下除カビ処理 和室除カビ処理」 — 加盟店の施工写真と対応内容の掲載元。
