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マンション共用部のカビ|地下・ゴミ置き場・内廊下で起きやすい理由と、管理組合の進め方

「地下駐車場の壁が黒ずんできた」「ゴミ置き場のにおいがとれない」「内廊下の天井にしみのような点が出ている」。マンションの共用部のカビは、気づいた居住者から管理会社へ、管理会社から理事会へと話が回るうちに、対応が後回しになりやすいのが悩ましいところです。今回は、管理組合の理事の方や管理会社のご担当者さまに向けて、共用部でカビが起きやすい場所とその理由、そして管理組合としての進め方を、実務の順番に沿って整理します。秋の長雨や台風のあとは、地下や共用部の湿気が気になり始める時期です。

結論|共用部のカビは「記録 → 相談 → 調査 → 合意 → 施工 → 点検」の順で進める

マンション共用部のカビ対策は、現状を記録し、管理会社を通じて調査と見積もりを取り、管理規約に沿って理事会や総会で合意を得てから施工し、施工後の記録と点検計画までを残すという流れで進めるのが基本です。個人の住まいと違い、共用部は多くの人が使い、費用も管理組合の予算から出るため、「誰が、何を根拠に決めたか」を残しておくことが大切になります。

また、共用部のカビは、地下や北側、ゴミ置き場のようにもともと湿気がこもりやすい場所に集中します。表面を拭くだけでは同じ場所に繰り返し出てくることが多いため、カビ取りと防カビ処理に加えて、換気や清掃の運用まで一緒に見直すことが再発を抑える近道です。

マンション共用部でカビが起きやすい場所と理由(地下・ゴミ置き場・内廊下ほか)

共用部でカビのご相談が多い場所を、建物の断面で見るとおおむね次のようになります。共通しているのは、温度が低い・空気が動きにくい・水や湿気の出どころがあるという3つの条件のどれかがそろっていることです。

図1|マンション共用部でカビが起きやすい場所(断面の模式図)。
表1|共用部の場所別|カビが起きやすい理由と確認ポイント
場所 カビが起きやすい理由 確認しておきたいこと
地下駐車場・地下倉庫 地中に接する壁が冷えやすく、夏は外気の湿気で結露しやすい 壁・天井の黒ずみ、床の水たまり、湧水や漏水の跡
機械室・ポンプ室・電気室 設備や配管の結露、人の出入りが少なく換気不足になりやすい 配管まわりの結露、換気設備の稼働状況
ゴミ置き場 生ゴミの水分と洗浄の水が残り、湿った状態が続きやすい 壁の下部・排水口まわり、清掃後の乾き具合
内廊下 外気に面する窓が少なく、空気がよどみやすい 天井・壁の上部の点状のしみ、空調の吹出口まわり
エントランスの風除室 外と内の温度差で結露しやすく、雨の日は床が濡れやすい ガラスまわりの結露跡、マット下の床
集会室 使わない日は閉め切りになり、湿気がこもりやすい 押入れ・収納の中、カーテンや畳、壁の裏側
トランクルーム 閉じた小さな空間で、預けた荷物が湿気を抱える 荷物の段ボール、床に近い壁の下部、においの有無

特に地下は、夏の暖かく湿った外気が冷えた壁に触れて結露しやすく、「換気しているのに乾かない」というご相談も少なくありません。ゴミ置き場は水を使った清掃のあと、床や壁の下部が乾ききらないまま次のゴミ出しが始まることが原因になりやすい場所です。場所ごとの理由を押さえておくと、施工後の運用も考えやすくなります。

専有部分か共用部分か|まず管理規約で確認する

共用部のカビ対応で最初につまずきやすいのが、「この場所は誰が対応するのか」という線引きです。専有部分と共用部分の範囲、各住戸が専用に使う共用部分(バルコニーなど)の扱いは、それぞれのマンションの管理規約で定められています。国土交通省が示している「マンション標準管理規約」を参考にしている管理組合も多いですが、実際の規約は物件ごとに異なるため、必ず自分たちの規約で確認してください。

表2|判断が分かれやすい場所と確認先
場所 判断が分かれやすい理由 確認先
バルコニー・窓サッシまわり 共用部分でも住戸が専用に使うことが多い 管理規約・使用細則
住戸内の壁の中・配管 専有部分と共用部分の境目にあたることがある 管理規約・竣工図面
トランクルームの内部 区画を個別に貸している場合、荷物は利用者の管理 使用細則・利用契約
専有部分から広がったカビ・漏水 原因箇所によって対応する側が変わる 管理会社・保険の契約内容

この表は判断の手がかりを示すもので、法的な結論を示すものではありません。扱いに迷う場合は、管理規約をもとに管理会社や専門家にご確認ください。

管理組合でのカビ対策の進め方(6つのステップ)

共用部のカビ対策は、次の6つのステップで進めると、理事会での説明や居住者への周知がしやすくなります。

図2|管理組合でのカビ対策の進め方(6ステップ)。
  1. 現状を記録する:場所・範囲・気づいた日・においの有無を、写真と一緒に残します。同じ位置から撮っておくと、あとで比べやすくなります。
  2. 管理会社へ相談する:記録をもとに、管理会社の担当者へ状況を伝えます。漏水が疑われる場合は、設備の点検も一緒に依頼します。
  3. 調査・見積もりを取る:専門業者に現地調査を依頼し、範囲・原因・施工方法・費用の説明を受けます。必要に応じてカビ菌検査で状態を確認します。
  4. 理事会・総会で決める:費用の規模や工事の内容によって、理事会で決められるのか、総会の決議が必要なのかが変わります。手続きは管理規約に沿って進めてください。
  5. 施工する:居住者への周知を行ったうえで、利用への影響が少ない段取りで施工します。
  6. 記録と点検計画を残す:施工前後の写真や検査結果を保管し、次に点検する時期と担当を決めておきます。
表3|ステップごとの役割分担の例
ステップ 主に動く人 残しておきたいもの
現状の記録 理事・管理員・管理会社 写真、発見日、場所の一覧
管理会社への相談 理事会の窓口役 相談日と内容のメモ
調査・見積もり 管理会社・専門業者 調査報告、見積書、検査結果
理事会・総会 理事会 議事録、決議の内容
施工 専門業者・管理会社 施工前後の写真、作業日報
点検計画 理事会・管理会社 点検表、次回の点検時期

理事は任期ごとに交代することが多いため、担当が変わっても経緯がわかる形で記録を引き継ぐことが、長い目で見たカビ対策の要になります。

居住者への周知で伝えておきたいこと

共用部の施工は、居住者の協力があってこそ進められます。掲示板や各戸への配布で、次のような内容を早めに伝えておくと、当日の問い合わせや行き違いを減らせます。

  • 施工の日時と場所:使えなくなる時間帯と、代わりに使える場所や動線
  • 施工の目的:カビ取りと防カビ処理を行うこと、管理組合として決めた経緯
  • お願いしたいこと:施工区画に物を置かない、ゴミ出しの時間の変更など
  • においや音について:作業中に気になる点があったときの連絡先
  • 日頃の協力のお願い:ゴミ置き場の使い方、トランクルームに濡れたものを入れないことなど

カビのことを掲示すると「自分の部屋は大丈夫か」という声が出ることもあります。住戸内のご相談は個別に受け付ける窓口を案内しておくと、共用部の話と混ざらずに進めやすくなります。

施工中も利用を止めにくい場所の段取り

ゴミ置き場やエントランス、地下駐車場は、施工中でも完全に閉めるのが難しい場所です。MIST工法®は素材を削らない・こすらないカビ取り技術で、霧状の専用剤をカビの状態や素材に合わせてその都度調整し、素材の奥のカビを分解・洗浄したうえで防カビ処理を行います。研磨のような大がかりな作業を伴わないため、区画を分けて順番に進める段取りを組みやすいのが特徴です。

表4|利用を止めにくい場所の段取りの例
場所 段取りの考え方 事前に確認すること
ゴミ置き場 収集日の翌日など、ゴミが少ない日に区画ごとに施工 収集日、仮置き場所の有無
エントランス・風除室 人の出入りが少ない時間帯に行い、通路を確保する 出入りの多い時間帯、宅配の動線
地下駐車場 区画を分けて順番に施工し、車の移動をお願いする範囲を絞る 移動が必要な区画と利用者への連絡
内廊下 フロアごとに進め、住戸の出入りを妨げない 各住戸の在宅状況への配慮
集会室 行事や会合の予定がない期間にまとめて施工 利用予約の状況

実際の段取りは、建物の構造、施工範囲、利用状況を現地で確認したうえでご提案します。

施工前後の記録とカビ菌検査・点検計画

共用部の施工では、「きれいになった」という見た目だけでなく、施工前後を比べられる記録を残しておくと、理事会や総会での報告に役立ちます。カビ菌検査には、空気中に浮遊するカビを調べる落下菌検査(採取は30〜60分程度)と、寒天スタンプで採取して培養し、カビの種類を確定する同定検査があります。施工前と施工後で同じ場所を検査しておくと、変化を客観的に示す材料になります。

施工後は、点検の時期と方法を決めておきましょう。例えば、梅雨前・梅雨明け・冬の結露期など、湿気の条件が変わる時期に合わせて見回ると、変化に早く気づけます。記録表の形式を決めておけば、理事や管理員が交代しても同じ基準で確認を続けられます。

図3|共用部カビの点検記録表の例。

カビ菌検査は、健康被害の有無を判定するものではありません。体調に不安がある場合は医療機関にご相談ください。

費用の目安と、見積もりで確認したいこと

施工費用は、範囲・素材・環境によって大きく異なります。参考までに、サービス内容と料金でご案内している目安は、コンクリート面が1,200円〜/㎡、室内壁面(クロス)が1,500円〜/㎡(いずれも税別)です。地下のコンクリート壁や、内廊下・集会室のクロス面などの参考になりますが、実際の金額は現地調査のうえでお見積もりします。

見積もりを比べるときは、金額だけでなく、施工範囲の図面や写真、原因についての所見、防カビ処理の有無、施工前後の記録の出し方が書かれているかを確認してください。総会で説明するときにも、これらがそろっていると判断の根拠を示しやすくなります。公共性の高い建物での事例は公共施設のカビ取り、そのほかの現場はカビ取り・カビ対策施工例もご覧ください。

管理会社・理事会のご担当者さまへ

株式会社せら(MIST工法®カビバスターズ本部)では、防カビアドバイスとして現地の環境を調査して原因を分析し、換気や設備の配置についての助言も行っています。MIST工法®は研修・試験に合格した施工者が施工し、使用する剤は、一般的な処理剤に多い酸性液ではなくアルカリ性液です。共用部の調査・見積もり・施工のご依頼は、法人・業者様のお問い合わせから承っています。集会室などで内装の修繕まで一緒に進めたい場合は、カビ取りから修繕まで一貫して行うグループ代理店「カビ取リフォーム」(関東・関西・東海)にご相談いただくこともできます。

こんなときは、一度ご相談ください

  • 地下駐車場や倉庫、機械室にカビやにおいがある
  • ゴミ置き場や内廊下の壁・天井に黒ずみが広がっている
  • 居住者から、共用部のカビについて申し出があった
  • 理事会で説明するための調査・見積もりが必要
  • 施工の前後を、記録として残しておきたい

写真を見ながらのご相談や、現地調査・カビ菌検査のご依頼も承っています。全国のMISTグループで対応しています。

📞 0120-052-127(フリーダイヤル)お問い合わせフォーム

よくあるご質問

Q. 共用部のカビは、管理会社と管理組合のどちらが対応するものですか?

A. 共用部分の管理は管理組合が行い、日常の窓口や手配を管理会社が担う形が一般的です。ただし、どこまでを管理会社に任せ、どこから理事会や総会の判断が必要になるかは、管理規約や管理委託契約の内容によって異なります。まずは管理会社の担当者に現状を伝え、規約上の扱いを一緒に確認するのがスムーズです。

Q. バルコニーや窓サッシまわりのカビは、共用部分になりますか?

A. バルコニーや窓枠などは、共用部分でありながら各住戸が専用に使う部分として扱われることが多い場所です。ただし、扱いはマンションごとの管理規約によって異なり、日常の手入れは住戸側、修繕は管理組合側といった分け方もあります。判断に迷う場合は、管理規約と使用細則を確認したうえで管理会社にご相談ください。

Q. 地下駐車場や機械室のカビは、換気扇を回せば解決しますか?

A. 換気は大切な対策ですが、すでに生えているカビは換気だけでは取れません。また、外気の湿度が高い季節は、換気によって湿った空気を取り込み、かえって結露しやすくなることもあります。カビ取り・防カビ処理と、換気や除湿の運用見直しをセットで考えるのがおすすめです。

Q. 施工中、ゴミ置き場やエントランスは使えなくなりますか?

A. 場所を区画に分けて順番に施工したり、利用の少ない時間帯を選んだりすることで、利用を止める時間をできるだけ短くする段取りを検討します。ゴミの収集日や人の出入りが多い時間帯を事前にお聞きし、居住者への周知の内容も含めてご相談しながら計画します。

Q. カビ菌検査の結果で、健康への影響はわかりますか?

A. カビ菌検査は、空気中に浮遊するカビの状態や、付着しているカビの種類を確認するためのもので、健康被害の有無を判定するものではありません。施工前後の比較や、場所どうしの比較の材料としてお役立てください。体調に不安がある方は医療機関にご相談ください。

Q. 一度カビ取りをすれば、共用部のカビはもう出てきませんか?

A. 防カビ処理で発生を抑えることはできますが、湿気の条件によっては再発の可能性をゼロにはできません。施工後も点検の時期と記録の方法を決めておき、変化に早く気づける体制をつくることが大切です。

まとめ

  • マンション共用部のカビは、地下駐車場・機械室・ゴミ置き場・内廊下・風除室・集会室・トランクルームなど、冷えやすく空気が動きにくい場所に起きやすい
  • 専有部分と共用部分の線引きは管理規約によるため、まず自分たちの規約で確認する
  • 管理組合では「記録 → 管理会社へ相談 → 調査・見積もり → 理事会・総会 → 施工 → 記録と点検計画」の順で進める
  • 居住者への周知と、利用を止めにくい場所の段取りを施工前に決めておく
  • カビ菌検査で施工前後を比べ、点検表で経緯を引き継げる形にしておく

共用部のカビは、気づいた時点で記録を残すことから始められます。「どこに相談すればいいかわからない」という段階でも、お気軽にお声がけください。

マンション共用部のカビでお困りの管理組合・管理会社さまは、まずは現状の写真をもとにご相談ください。現地調査・カビ菌検査・MIST工法®による除カビと防カビ処理については、MIST工法®とは/カビ菌検査/サービス内容と料金 をご覧ください。ご相談はお問い合わせ、工務店・管理会社など法人さまは法人・業者様のお問い合わせ、お電話は 0120-052-127 まで。

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