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地域で変わるカビ対策|太平洋側・日本海側・南の地域で冬に気をつけたいこと

10月も終わりが近づき、朝晩の冷え込みで「窓ガラスが曇り始めた」「暖房をつけた日から部屋の隅がにおう」というご相談が増えてきました。ただ、同じ「冬のカビ」でも、雪と曇りの日が続く日本海側、晴れて乾いた日が多い太平洋側、冷え込みの厳しい北の地域、冬も暖かい南の地域とでは、気をつけたい場所も対策の順番も少しずつ違います。今回は気象庁の平年値を手がかりに、地域ごとの冬のカビ対策を整理します。

結論|冬のカビは「どこで湿気が生まれ、どこで乾かないか」が地域で違う

冬のカビは、全国どこでも「室内で生まれた湿気が、冷えた場所で水滴になり、乾かないまま残る」ことで起きやすくなります。この基本は共通ですが、地域によって強く出る要因が異なります。

  • 太平洋側:外は晴れて乾いた日が多い一方、暖房と加湿で室内の湿気が増え、窓や北側の部屋で結露しやすい
  • 日本海側:曇りや雪・雨の日が多く、部屋干しや濡れた衣類の湿気が家の中にたまりやすい
  • 北海道・東北などの寒い地域:室内外の温度差が大きく、外壁に面した収納や家具の裏など、冷える場所に結露が集中しやすい
  • 沖縄など南の地域:冬も気温が高めで、カビにとって過ごしやすい季節が長く続く

10月後半から11月は、暖房の使い始めと冬支度が重なる時期です。冬本番の前にお住まいの地域の「冬の顔」を知っておくと、見るべき場所がはっきりします。

図1|地域で変わる、冬のカビの起きやすさ(4つのタイプ)。

気象庁の平年値で見る、冬の地域差

地域差を数字で確かめるために、気象庁が公表している平年値(1991〜2020年の30年間の平均)から、12月の値を6つの観測地点で並べました。観測地点の値のため、同じ県でも場所によって違いがあります。傾向をつかむ目安としてご覧ください。

表1|12月の平年値(気象庁、統計期間1991〜2020年)
観測地点 降水量(mm) 日照時間(時間) 平均気温(℃) 平均湿度(%)
東京 57.9 174.4 7.7 56
名古屋 56.6 170.3 7.2 66
新潟 225.9 62.9 5.3 74
金沢 301.1 68.9 6.8 72
札幌 114.5 82.7 −0.9 68
那覇 110.0 107.4 19.0 67

いちばん差が大きいのは日照時間です。12月の日照時間は、東京で174.4時間、名古屋で170.3時間なのに対し、新潟は62.9時間、金沢は68.9時間と、半分以下にとどまります。降水量は金沢が301.1mm、新潟が225.9mmで、東京・名古屋のおよそ4〜5倍です。つまり日本海側では、日が差さず、外で物を乾かしにくい日が続くことが数字からも読み取れます。

図2|12月の日照時間の平年値(気象庁、1991〜2020年)。太平洋側と日本海側で大きな差があります。

表の湿度は屋外の値です。暖房した室内の湿度は暮らし方や住まいで大きく変わるため、湿度計で実際に測って確かめてください。

太平洋側の冬|外は乾いていても、窓と北側の部屋は結露する

東京や名古屋など太平洋側の冬は、晴れて空気が乾いた日が多いのが特徴です。「乾燥しているからカビは大丈夫」と思われがちですが、冬の結露とカビのご相談も少なくありません。理由は、室内の湿気と、冷えた場所との温度差にあります。

乾燥対策で加湿器を強めに使ったり、洗濯物を部屋に干したりすると、室内の水蒸気は増えます。開放型の石油ストーブやガスファンヒーターは、燃焼するときに水蒸気も出します。その湿った暖かい空気が、夜から朝にかけて冷え込んだ窓ガラスやサッシ、北側の外壁に触れると、水滴に変わります。

  • 窓ガラス・サッシ・窓下の壁やカーテン
  • 北側の部屋、外壁に面した押入れ・クローゼットの奥
  • 外壁側に置いたベッド・タンス・本棚の裏
  • 暖房を入れない部屋(使っていない個室・廊下の収納)

晴れた日が多いのは太平洋側の利点です。天気のよい日の昼間に短時間でも窓を開け、布団や収納の中身を乾かすと、湿気をためこみにくくなります。暖房器具ごとの湿気の違いは、暖房の使い始めに増える結露とカビでも詳しくご紹介しています。

日本海側の冬|乾かない季節の部屋干しと、湿った空気への備え

新潟や金沢など日本海側の冬は、曇りや雪・雨の日が多く、日照時間が短いのが特徴です。外に洗濯物を干せない日が続くため、部屋干しの湿気が家の中にたまりやすいことが、冬のカビの大きな要因になります。雪や雨で濡れたコート・長靴を室内に持ち込む機会も増えます。

部屋干しは干す場所を決めて換気扇や除湿機を一緒に使い、湿気をほかの部屋に広げないのが基本です。窓際や外壁ぎわ、押入れの前に干すと、その場所が集中的に湿ります。濡れた衣類は、玄関や廊下に置いたままにせず、乾かす場所を決めておくと安心です。

建物の外側にも目を向けてみてください。日が当たりにくい北側の外壁や、雪が長く残る基礎まわりは、湿った状態が続きやすく、黒ずみや緑色の汚れが出ることがあります。外壁のカビは、塗り替えの前に下地の状態を確かめておくことが大切です。詳しくは外壁のカビ取りもご覧ください。

北海道・東北など寒い地域の冬|暖かい室内と冷たい外気の差

札幌の1月の平均気温は平年値で−3.2℃、12月でも−0.9℃です。寒い地域では暖房をしっかり使うため、室内と屋外の温度差がとても大きくなります。この差が大きいほど、外気で冷やされた場所に結露が集中しやすくなります。

寒冷地の住まいは断熱や気密の性能が高いことが多い一方で、暖房が届きにくい部屋の隅、外壁に面した収納の奥、家具を壁にぴったりつけた裏側など、部分的に冷える場所で結露やカビが見つかることがあります。また、気密が高い住まいで換気が止まると、湿気が外へ逃げにくくなります。

  • 24時間換気を止めない(寒さが気になる場合は、設備の設定を施工会社や管理会社に相談)
  • 給気口やフィルターのほこりを掃除し、ふさがない
  • 外壁に面した壁と家具の間に、数センチでもすき間をあける
  • 暖房を入れない部屋や収納も、ときどき扉を開けて空気を動かす

冬の換気のくわしい方法は、寒い日の換気はどうする?でまとめています。

沖縄・南の地域の冬|カビの季節が終わらない

那覇の1月の平均気温は平年値で17.3℃、12月は19.0℃です。本州でカビが落ち着く時期でも、南の地域ではカビが育ちやすい気温の日が続きます。年間の平均湿度も73%と高めで、一年を通して湿気への気配りが必要な地域です。

冬は窓を閉め切って過ごす日が増え、押入れ・クローゼット、使わない部屋、エアコンの吹き出し口のまわりなどに湿気がこもりやすくなります。本州のように「冬は除湿器をしまう」のではなく、除湿と換気を季節で止めないことが大切です。衣類や布団は、晴れた日に風を通してからしまうようにしましょう。

表2|地域のタイプ別|冬に見ておきたい場所と対策の目安
地域のタイプ 起きやすいこと 見ておきたい場所 対策の目安
太平洋側 暖房・加湿で室内の湿気が増え、冷えた面で結露 窓・サッシ、北側の部屋、外壁側の家具の裏 加湿しすぎない、晴れた日の換気、結露はこまめに拭く
日本海側 曇り・雪で乾かず、部屋干しの湿気がたまる 干す部屋の壁・天井、押入れ、北側の外壁 干す場所を決めて換気・除湿、濡れた衣類の置き場を決める
寒い地域 室内外の温度差が大きく、冷える場所に結露が集中 外壁側の収納の奥、部屋の隅、暖房のない部屋 24時間換気を止めない、家具を壁から離す
南の地域 冬も気温が高く、カビの季節が長い 押入れ・クローゼット、エアコンまわり、使わない部屋 除湿と換気を一年通して続ける、収納に風を通す

どの地域でも共通する、冬のカビ対策の基本

地域による違いはあっても、冬のカビを防ぐ基本は大きく変わりません。次の5つを、冬本番の前に一度見直してみてください。

表3|全国共通|冬前のセルフチェック
チェックすること 確認の目安
湿度計を置いているか 体感ではなく数字で見ると、加湿・除湿の加減がわかりやすい
換気が止まっていないか 24時間換気のスイッチ、給気口やフィルターの汚れ
家具が外壁にぴったりついていないか 北側や外壁に面した壁の前の家具は、少しすき間をあける
結露をそのままにしていないか 朝の窓・サッシの水滴は拭き取り、窓下の壁やカーテンも確認
収納に空気が通っているか 押入れ・クローゼットは詰め込みすぎず、ときどき扉を開ける
図3|地域を問わない、冬前に見直したい5つの基本。

すでに黒い点やカビ臭さがある場合は、表面を拭くだけでは素材の奥に残っていることがあります。強くこすると壁紙や木材を傷めることもあるため、広い範囲や、拭いても繰り返し出てくる場合は、無理をせず専門業者にご相談ください。

地域を問わず、MIST工法®でできること

MIST工法®は、素材を削らない・こすらないカビ取り技術です。霧状の専用剤をカビの状態や素材に合わせてその都度調整し、素材の奥に入り込んだカビを分解・洗浄したうえで、防カビ処理で予防します。使用する剤は、一般的な処理剤に多い酸性液ではなく、アルカリ性液です。施工は、研修・試験に合格した施工者が行います。

気候が違えば、同じ結露でも原因の組み合わせが変わります。そのため施工の前に現地で建物の素材や構造、湿気の出どころを確かめ、換気や設備の配置などの防カビアドバイスもあわせてお伝えしています。見えない範囲の状態を知りたいときは、カビ菌検査(採取は30〜60分程度の落下菌検査、培養してカビの種類を確定する同定検査)もご利用いただけます。

北海道から沖縄まで、全国のMISTグループがご相談に対応しています。関東・関西・東海では、MIST工法®による除カビから内装の修繕までを一貫して行うグループ代理店「カビ取リフォーム」もあります。

こんなときは、一度ご相談ください

  • 冬になると、毎年同じ部屋・同じ場所にカビが出る
  • 部屋干しをする部屋の壁や天井に黒い点が増えてきた
  • 外壁側の押入れ・クローゼットの奥がカビ臭い
  • 窓下の壁紙やカーテンに、拭いても落ちない黒ずみがある
  • 引っ越し先や実家など、気候の違う地域の家のカビが気になる

写真を見ながらのご相談や、現地調査・カビ菌検査のご依頼も承っています。全国のMISTグループで対応しています。

📞 0120-052-127(フリーダイヤル)お問い合わせフォーム

住み替え・帰省で「気候の違う家」に住むときの注意

転勤や住み替えで気候の違う地域に移ると、「思ったより洗濯物が乾かない」「冬でも押入れがカビる」と驚かれることがよくあります。

新しい土地では、まず湿度計で冬の室内の数字を確かめてください。以前と同じ感覚で加湿・除湿をすると、合わないことがあります。賃貸住宅の場合は、カビを見つけたら自分で業者を手配する前に、管理会社や貸主へ連絡するのが基本です。引っ越しの前後に確認したいことは、引っ越し前後のカビ対策も参考にしてください。

よくあるご質問

Q. 太平洋側は冬に空気が乾燥するのに、なぜ結露やカビが出るのですか?

A. 外の空気が乾いていても、室内では調理・入浴・洗濯物・人の呼吸などで水蒸気が生まれます。暖房で暖められた空気が、外気で冷えた窓ガラスや北側の壁に触れると、そこで水滴に変わります。加湿器を強めに使う場合や、開放型の暖房器具を使う場合はとくに注意が必要です。

Q. 日本海側で冬に洗濯物を部屋干しするとき、気をつけることはありますか?

A. 干す部屋を決めて換気扇や除湿機を使い、湿気がほかの部屋へ広がりにくいようにするのがおすすめです。窓際や外壁に面した壁ぎわ、押入れの前に干すと、その場所が湿りやすくなります。湿度計で干している間の数字を見ておくと、対策が立てやすくなります。

Q. 沖縄など暖かい地域では、冬のカビ対策は必要ないのでしょうか?

A. 暖かい地域では、冬でもカビが育ちやすい気温の日が多く、一年を通して湿気への気配りが必要です。冬は窓を閉めて過ごす日が増えると、押入れやクローゼット、エアコンまわりに湿気がこもりやすくなります。除湿と換気を季節で止めず、収納の中もときどき空気を入れ替えてください。

Q. 寒い地域の高断熱の家でも、結露やカビは起きますか?

A. 断熱や気密の性能が高い住まいは、窓や壁の表面が冷えにくい一方で、換気が止まると湿気が逃げにくくなります。24時間換気を止めない、給気口をふさがない、家具を外壁から少し離すといった基本が大切です。部分的に冷える場所があると、そこに結露が集中することもあります。

Q. 住んでいる地域によって、MIST工法®の施工方法は変わりますか?

A. MIST工法®では、霧状の専用剤をカビの状態や素材に合わせてその都度調整して施工します。地域そのものより、建物の素材や構造、湿気の原因、カビの範囲によって進め方が変わります。まずは現地調査で状況を確認し、そのうえで方法とお見積もりをご説明します。

Q. 遠方に住んでいますが、相談できますか?

A. はい、全国のMISTグループで対応しています。まずはお電話かお問い合わせフォームから、場所・広さ・いつから気になっているかをお知らせください。カビの写真があると、状況をお伝えいただきやすくなります。

まとめ

  • 冬のカビは「室内の湿気が冷えた場所で水滴になり、乾かないまま残る」ことで起きやすい。強く出る要因は地域で違う
  • 気象庁の平年値(1991〜2020年)では、12月の日照時間は東京174.4時間・名古屋170.3時間に対し、新潟62.9時間・金沢68.9時間
  • 太平洋側は加湿しすぎと窓・北側の結露、日本海側は部屋干しの湿気、寒い地域は冷える場所への結露の集中、南の地域は一年を通した湿気に注意
  • 湿度計・換気・家具のすき間・結露の拭き取り・収納の通気は、どの地域でも共通の基本
  • 拭いても繰り返すカビや広い範囲のカビは、素材を傷める前に専門業者へ相談を

寒さが本格的になる前の今が、住まいを見直すよい時期です。お住まいの地域の冬の特徴を思い浮かべながら、まずは窓・北側の部屋・収納の奥を一度のぞいてみてください。

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