株式会社せら · カビ対策の専門記事

スタッフブログ

施工やカビ対策に関する情報をお届けします。写真・料金・検査の案内とあわせて、ご相談の参考にしてください。

ホーム > スタッフブログ > 寒い日の換気はどうする?|冬に窓を開けずにできる湿気の逃がし方と、24時間換気の使い方

寒い日の換気はどうする?|冬に窓を開けずにできる湿気の逃がし方と、24時間換気の使い方

10月も後半に入り、朝晩の冷え込みを感じる日が増えてきました。朝、窓ガラスが曇っていたという方も多いのではないでしょうか。これから冬に向けて、結露とカビのご相談が増えていく季節です。一方で、「寒いから窓は開けたくない」「給気口から冷たい風が入るので閉じている」「24時間換気のスイッチを切ってしまった」というお声もよく伺います。今回は、冬に窓を大きく開けなくてもできる湿気の逃がし方と、24時間換気・換気扇・湿度計の上手な使い方を整理します。

結論|冬の換気は「24時間換気を止めない」+「湿気が出たその場で排気」+「短時間の窓開け」

冬の換気で大切なのは、寒さをがまんして窓を開け続けることではありません。①24時間換気を止めずに使い続ける、②入浴・調理・部屋干しなど湿気が出る場面では、その場所の換気扇で外へ出す、③必要なときだけ窓を2か所開けて短時間で入れ替える。この3つを組み合わせると、部屋を冷やしすぎずに湿気を逃がしやすくなります。

これからの季節は、暖房で室内が暖かくなる一方、窓ガラスや外壁に面した壁は外気で冷やされます。その温度差によって、室内の水蒸気が冷たい面で水滴になるのが結露です。結露が毎日のように続くと、窓まわりや北側の壁、家具の裏などが乾く間がなくなり、カビが出やすくなります。冬本番を迎える前の今のうちに、換気設備の点検と使い方の見直しを済ませておきましょう。

図1|冬の換気の3つの柱|窓を大きく開けずに湿気を逃がす考え方。

冬でも換気が必要な理由|暮らしの中で出る水蒸気と結露

冬は外の空気が乾燥しているため、「部屋も乾いているはず」と思われがちです。しかし室内では、毎日の暮らしの中で水蒸気が生まれています。人の呼吸や汗、料理の湯気、お風呂の湯気、洗濯物の部屋干し、観葉植物への水やり、そして石油ストーブやガスファンヒーターなど開放型の燃焼式暖房からも水蒸気が出ます。

窓を閉め切ったままこれらが重なると、室内の湿気は逃げ場を失います。そして暖かく湿った空気が、窓や外壁に面した壁、押入れの奥など家の中の冷たい場所にふれたとき、結露になります。換気は「空気をきれいにする」だけでなく、室内で生まれた湿気を外へ出す役割も持っています。

表1|冬の暮らしで湿気が出やすい場面と、換気のポイント
湿気が出る場面 起きやすいこと 換気のポイント
就寝中(呼吸・汗) 朝、寝室の窓が曇る。枕元の壁や布団の下が湿る 24時間換気を止めない。朝起きたら短時間の窓開け
料理(湯気) キッチンの窓や吊戸棚まわりが湿る 調理を始めるときにレンジフードを回し、終わってもしばらく回す
入浴(湯気) 脱衣所や廊下へ湯気が流れ、冷えた部屋で結露する 入浴後は浴室のドアを閉めて換気扇を回す
部屋干し 干した部屋の窓・壁が結露しやすい 換気扇のある場所で干すか、除湿機と組み合わせる
開放型の燃焼式暖房 燃焼で水蒸気が出て、窓の結露が増えやすい 取扱説明書に従って定期的に換気する

開放型の燃焼式暖房の換気は、湿気対策の前に安全のために必要なものです。換気の方法や頻度は、お使いの機種の取扱説明書に必ず従ってください。

24時間換気の仕組みと、冬の正しい使い方

24時間換気は、2003年の建築基準法の改正でシックハウス対策として原則として設置が義務づけられた換気設備です。住宅の居室では、1時間あたりに部屋の空気の半分程度が入れ替わる(換気回数0.5回/h以上)ことが基準とされています。窓を閉めていても、給気口から外の空気を取り入れ、換気扇から室内の空気を出すことで、湿気やにおいを少しずつ外へ運び続けています。

住宅でよく見られるのは、給気口から自然に空気を取り入れ、浴室やトイレなどの換気扇で排気するタイプ(一般に「第3種換気」と呼ばれます)と、給気と排気の両方を機械で行うタイプ(「第1種換気」)です。どちらの場合も、空気は給気口 → 居室 → 廊下 → 排気口へと家の中を流れるように計画されています。室内ドアの下にすき間が設けられていたり、ドアや壁に通気用の開口(ガラリ)が付いていたりするのは、この空気の通り道をつくるためです。

図2|24時間換気の空気の流れ(第3種換気の例・模式図)。

つまり、24時間換気は家全体で一つの流れになっています。スイッチを切る、給気口を閉じる、ドアのすき間をふさぐといった使い方をすると、流れが途切れて湿気が逃げにくくなります。冬によくある使い方と、その見直し方を表にまとめました。

表2|冬によくある24時間換気の使い方と、見直しのポイント
よくある使い方 起きやすいこと 見直しのポイント
寒いのでスイッチを切る 湿気が逃げず、窓や北側の壁の結露が増える 運転は続けたまま、寒さは暖房や風向きの調整で工夫する
給気口を閉じる・テープでふさぐ 空気の入口がなくなり、排気もうまく働かない 閉じずに、風向きを人に当たらない向きへ調整する
給気口の前に家具やカーテン 空気が入りにくく、家具の裏がよどむ 給気口の前をあけ、家具は壁から少し離す
フィルターの掃除をしていない ほこりで目づまりし、換気量が落ちる 取扱説明書の目安に沿って定期的に掃除する
ドア下のすき間を目張りする 家の中の空気の通り道が途切れる すき間風が気になっても、ふさがない

熱交換型の換気設備など、冬の運転モードを選べる機種もあります。設定の変え方や、止めてよい条件があるかどうかは、機種によって異なるため、取扱説明書や住宅会社にご確認ください。

給気口と換気扇フィルターの掃除|冬の前に一度点検を

24時間換気がきちんと動いていても、給気口のフィルターや換気扇にほこりがたまっていると、空気の出入りが弱くなります。とくに外の空気を取り入れる給気口は、砂ぼこりや排気ガスの汚れがつきやすい場所です。暖房を本格的に使い始める前に、次の手順で一度点検しておきましょう。

  1. 取扱説明書を確認する:カバーの外し方、フィルターが水洗いできるかどうか、交換の目安を確かめます。
  2. 給気口のカバーを外し、フィルターのほこりを取る:掃除機で吸い取るか、水洗いできるものは洗って、しっかり乾かしてから戻します。
  3. 浴室・トイレの換気扇のカバーを掃除する:ティッシュを近づけて吸い込まれるか見ると、動いているかの目安になります。
  4. レンジフードのフィルターを掃除する:油汚れで目づまりすると、調理中の湯気を外へ出しにくくなります。
  5. ドア下のすき間やガラリの前に物を置いていないか見る:家の中の空気の通り道を確認します。

高い位置の給気口や換気扇を掃除するときは、安定した踏み台を使い、無理な姿勢で作業しないでください。換気扇本体の分解や、異音・動かないといった不具合は、住宅会社や設備業者、賃貸の場合は管理会社へご相談ください。

窓を開けるなら「対角線」と「短時間」

24時間換気を使ったうえで、窓の結露が多い朝や、部屋の空気がこもったと感じるときは、窓開け換気を組み合わせます。冬の窓開けは、長く開けておくより、短い時間で一気に入れ替えるのが一般的な考え方です。

窓を2か所開けて、空気の通り道をつくる

窓が1か所だけだと、空気は入れ替わりにくくなります。部屋の対角線上にある窓やドアを2か所開けると、入口と出口ができて空気が通り抜けやすくなります。窓が1つしかない部屋では、部屋のドアを開けて廊下側の窓を開ける、換気扇を回しながら窓を少し開けるといった方法もあります。

開ける幅は少しでもかまいません

寒い日は窓を全開にする必要はありません。数センチでも2か所を開けて通り道ができれば、空気は動きます。晴れた日の日中など、外の気温が比較的高い時間帯を選ぶと、室温の下がり方も抑えやすくなります。

図3|冬の窓開け換気は「対角線の2か所」「短時間」が基本(模式図)。

浴室・キッチン・部屋干しの換気扇の使い方

家全体の換気とは別に、湿気がたくさん出る場所では出たその場で外へ出すことが効果的です。湿気が家の中に広がってから換気するより、発生源の近くで排気したほうが、冷えた部屋や廊下に流れ込む湿気を減らせます。

表3|場面別|換気扇の使い方のポイント
場面 使い方のポイント あわせて気をつけたいこと
入浴後 浴室のドアを閉めたまま換気扇を回す ドアを開けると、湯気が脱衣所や廊下へ広がる
調理中・調理後 火を使い始めるときに回し、終わってもしばらく回す レンジフードのフィルターの目づまりに注意
部屋干し 浴室や換気扇のある場所で干す。ほかの部屋なら除湿機を使う 北側の部屋や寒い部屋で干すと結露しやすい

また、湿気の多い部屋と、暖房していない寒い部屋のあいだのドアは、閉めておくのが基本です。暖かく湿った空気が寒い部屋へ流れ込むと、その部屋の窓や壁、押入れで結露しやすくなります。

湿度計で「換気が足りているか」を数字で見る

換気が足りているかどうかは、体感だけではわかりにくいものです。結露しやすい寝室や北側の部屋、リビングに湿度計を一つ置いておくと、湿気がたまる時間帯や、換気・除湿の効果が数字で見えるようになります。カビは、湿度が高い状態が続くと増えやすく、一般に湿度70%以上で増殖しやすいとされています。

ただし、同じ部屋でも、窓際や外壁に面した壁の近くは部屋の中央より冷えていて、結露しやすくなっています。湿度計の数字とあわせて、朝の窓の結露の量や、家具の裏・押入れのにおいも見ておくと、換気の回数や加湿器の使い方を調整する目安になります。加湿器を使っている場合は、湿度を上げすぎていないかも確認しましょう。

換気しても結露・カビが止まらないときは

換気の見直しをしても、同じ場所に毎年カビが出る、壁紙の裏や押入れの奥まで黒くなっている、といった場合は、断熱の弱い部分や、壁の中・床下の湿気など、建物側に原因があることも考えられます。表面を拭くだけでは、素材の奥に入り込んだカビが残り、色やにおいが戻ってしまうことがあります。

当社の防カビアドバイスでは、現地の環境を調査して原因を分析し、換気の方法や設備・家具の配置などについて助言しています。すでに広がったカビには、MIST工法®で対応します。MIST工法®は、素材を削らない・こすらないカビ取り技術です。霧状の専用剤をカビの状態や素材に合わせてその都度調整し、素材の奥に入り込んだカビを分解・洗浄したうえで、防カビ処理で予防します。使用する剤は、一般的な処理剤に多い酸性液ではなく、アルカリ性液で、研修と試験に合格した施工者が施工します。詳しくはMIST工法®とはをご覧ください。

料金の目安は、室内壁面クロスで1,500円〜/㎡(税別)などです。範囲・環境・素材によって大きく変わるため、現地調査のうえでお見積もりします(サービス内容と料金)。見えない範囲の状態を確かめたい場合は、カビ菌検査という方法もあります。

こんなときは、一度ご相談ください

  • 換気を見直しても、窓まわりや北側の壁の結露とカビが毎年くり返す
  • 家具の裏や押入れの奥の壁に、黒いカビが広がっている
  • 給気口や換気扇のまわりの壁・天井に、しみや黒ずみがある
  • 部屋や押入れのカビ臭さが、換気しても抜けない
  • 結露の原因が換気なのか建物側なのか、調べてもらいたい

写真を見ながらのご相談や、現地調査・カビ菌検査のご依頼も承っています。全国のMISTグループで対応しています。

📞 0120-052-127(フリーダイヤル)お問い合わせフォーム

よくあるご質問

Q. 冬は寒いので、24時間換気を止めてもよいですか?

A. おすすめしません。24時間換気は、窓を閉め切っていても室内の空気と一緒に湿気を少しずつ外へ出すための設備です。止めると、暮らしの中で出た水蒸気が逃げにくくなり、窓や北側の壁の結露が増えやすくなります。給気口から入る風が気になる場合は、止めるのではなく、風向きの調整や家具の配置などで工夫しましょう。

Q. 給気口から冷たい風が入ります。閉じてもよいですか?

A. 閉じてしまうと、排気する側の換気扇が回っていても空気の入口がなくなり、換気がうまく働かなくなることがあります。羽根やルーバーで風向きを調整できる機種であれば、人に直接風が当たらない向きに変えてみてください。調整の方法は、お使いの製品の取扱説明書や住宅会社にご確認ください。

Q. 冬の窓開け換気は、どのくらいの時間すればよいですか?

A. 住まいの広さや間取り、外の天気によって変わるため、一律の時間はありません。長く開けっぱなしにするより、窓を2か所開けて空気の通り道をつくり、短い時間で入れ替えるのが一般的な考え方です。湿度計の数字や窓の結露の様子を見ながら、ご家庭に合う回数と時間を探してみてください。

Q. 加湿器を使うと、結露やカビが増えますか?

A. 加湿そのものが悪いわけではありませんが、湿度を上げすぎると、窓や外壁に面した壁など冷たい面で結露しやすくなります。湿度計で数字を確かめながら使い、窓のまわりに結露が多く出るようなら加湿を控えめにするなど、様子を見て調整しましょう。

Q. 換気をしているのに、同じ場所に毎年カビが出ます。

A. 換気の不足だけでなく、断熱の弱い部分や、壁の中・床下の湿気など、建物側に原因がある場合があります。同じ場所に繰り返し出る、壁紙の裏まで広がっているといった場合は、表面を拭くだけでは追いつかないことが多いため、専門業者への相談をおすすめします。

まとめ

  • 冬も暮らしの中で水蒸気は出続けるため、換気は「湿気を外へ出す」ために欠かせない
  • 24時間換気は止めない・給気口を閉じない・ドア下のすき間をふさがない。寒さは風向きの調整などで工夫する
  • 冬の前に、給気口のフィルター・換気扇・レンジフードを取扱説明書に沿って掃除する
  • 窓を開けるなら、対角線の2か所を少しだけ、短い時間で
  • 入浴・調理・部屋干しの湿気は、発生した場所の換気扇でその場で外へ
  • 湿度計と朝の結露の量で、換気が足りているかを確かめる。くり返すカビは専門業者へ

まずは今週、給気口が開いているか、フィルターにほこりがたまっていないかを確かめるところから始めてみてください。冬本番の前のひと手間が、結露とカビの少ない冬につながります。

参考にした情報

「換気しているのに結露とカビがくり返す」という方は、窓まわりや壁の写真を撮ってお気軽にご相談ください。現地調査・カビ菌検査・MIST工法®による除カビと防カビ処理については、MIST工法®とは/カビ菌検査/サービス内容と料金 をご覧ください。ご相談はお問い合わせ、工務店・管理会社など法人さまは法人・業者様のお問い合わせ、お電話は 0120-052-127 まで。

記事を読んだあとのご案内

建物に合った対策へ。

分かる状況から、ご相談ください。

所在地・建物の用途・発生場所・おおよその範囲が分かると、相談を進めやすくなります。不明な項目があっても、まずは分かる範囲でお知らせください。

ほかのテーマから専門記事を探す →