実家の蔵を久しぶりに開けたら、壁に白い綿のようなカビ、梁には黒い点、木箱や長持にもうっすらとカビ。相続や家の片付けをきっかけに、こうした蔵のご相談をいただくことがあります。10月上旬は、秋の長雨や台風のあとで湿気が残りやすい時期です。厚い壁に囲まれて閉め切られた蔵の中では、壁ぎわや床の近くに湿気がたまり、夏の湿気で増えたカビが目立ちやすくなります。冬の結露シーズンや、年末年始に家族で蔵の今後を話し合う前の今が、状態を確かめるのにちょうどよい季節です。この記事では、MIST工法®の開発元である当社が、蔵・土蔵のカビについて、カビが出やすい場所と原因、湿度の目安、収蔵品の扱い方と片付けの順番、建物を傷めない除カビ、文化財に登録されている蔵での注意点までを、公的機関の資料をもとに整理してご紹介します。
この記事の要点
- 蔵のカビは「中の物(収蔵品)」と「建物(壁・梁・床)」を分けて考える。物は仕分けと隔離、建物は原因を止めてから除カビ。
- 東京文化財研究所の資料では、カビの被害を予防するには相対湿度を基本的に60%以下に保つ必要があるとされている。
- 古文書・掛軸・漆器など価値のありそうな物は拭かず、洗わず、捨てずに専門家へ。濡れたカビをこすらない、一般の掃除機で吸わない。
- 建物の除カビは雨漏り・漆喰のひびなどの修理 → 乾燥 → MIST工法®で削らず除カビ → 防カビ処理の順番。
- 登録有形文化財の蔵は、工事内容によって現状変更の届出(30日前まで)が必要な場合がある。施工前に所管の教育委員会へ確認を。
結論|蔵のカビは「物」と「建物」を分けて、記録→仕分け→原因→除カビの順に進める
蔵の中がカビだらけになっていると、「全部出して掃除しよう」と考えがちです。しかし、湿ったカビをこすったり、価値のわからない物をまとめて処分したりすると、取り返しがつかないことがあります。蔵のカビは、収蔵品(物)と蔵そのもの(建物)に分けて考えることが大切です。
進め方の基本は、全体の写真を撮り、保護具を着ける → 温湿度を測る → 収蔵品を仕分けて、カビた物を隔離する → 現地調査で建物のカビの範囲と湿気の原因を確かめる → 雨漏りや壁のひびを修理して乾かす → 建物を削らずに除カビし、防カビ処理を行う → 棚の配置や換気を見直して物を戻すという順番です。
これから冬に向けては、冷えた厚い壁の内側に結露が起きやすくなります。年末年始の片付けや相続・活用の話し合いの前に状態を確かめておくと、春からの段取りも立てやすくなります。
蔵 カビ 原因|閉め切った蔵に湿気がたまる理由
蔵、とくに土蔵は、木の骨組みに土壁を厚く塗り、外側を漆喰などで仕上げたつくりが一般的です。窓や出入口が小さく、扉を閉めておけば外の温度や湿度の変化を受けにくいのが特長です。一方で、長く閉め切ったままにすると、次のような理由で湿気がこもりやすくなります(建物のつくりは地域や時代によってさまざまで、ここでは一般的な傾向として紹介します)。
- 地面からの湿気:1階の床の近くは湿気がたまりやすく、床に直接置いた箱や、床板の裏からカビが出やすくなります。
- 冷えた壁ぎわの結露:東京文化財研究所の資料でも、外壁に面した壁は外気の影響で室内との温度差が大きくなり、結露しやすいこと、そこに棚や箱を直接置くとカビの害を受けやすいことが指摘されています。
- 雨漏り・雨水の入り込み:屋根の傷み、漆喰のひびや剥がれ、窓や扉まわりのすき間から入った水が、梁や壁の中を湿らせます。
- 空気が動かない:開け閉めが少ないと、部屋の中で湿気のむらができ、棚の奥や下段、箱の中に湿気がたまります。
- カビの栄養になる物が多い:紙・木・布・わら、それにほこりや汚れもカビの栄養になります。
| 場所 | 気づきやすいサイン | 疑いたい原因 |
|---|---|---|
| 1階の床・床下 | 床置きの箱の底のカビ、床板の黒ずみ、足元のカビ臭 | 地面からの湿気、床下の風通し |
| 外壁側の壁の内側 | 白い綿のようなカビ、壁に付けた棚や箱の裏のカビ | 冬の結露、壁の中の湿気 |
| 梁・天井・2階の床 | しみ、黒い点状のカビ、上からの水の跡 | 屋根からの雨漏り |
| 外壁の漆喰・腰まわり | ひび割れ、剥がれ、雨だれの跡、苔や藻 | 雨水の入り込み(外から内側へ湿気が回る) |
| 棚・収蔵品 | 箱や布、紙のカビ、下段ほど多い | 湿気のむら、空気が動かない、汚れ |
天井のしみの見分け方は天井のシミはカビ?雨漏り?、屋根の下の湿気については屋根裏・天井裏のカビも参考になります。
蔵 湿気 対策|湿度60%が目安、まずは測って記録する
東京文化財研究所「文化財展示収蔵施設におけるカビのコントロールについて」(以下、東文研の資料)では、博物館などの展示・収蔵環境でカビの被害を予防するには、基本的に相対湿度を60%以下に保たなくてはならないとされています。また、湿度が高いほど、カビが目に見えるようになるまでの時間が短くなることも紹介されています。
| 相対湿度 | 目に見えるカビが出るまでの期間の目安 |
|---|---|
| 100% | 2〜3日 |
| 90% | およそ1週間 |
| 80% | およそ2週間 |
| 70% | 3〜4か月 |
| 65% | 3年くらい |
出典:東京文化財研究所「文化財展示収蔵施設におけるカビのコントロールについて」(Michalski, 1993 の図を引用して紹介されたもの)。栄養価の高い試料を室温に置いた場合の関係で、蔵の中の物がこのとおりになるわけではありません。「湿度が高い状態が長く続くほど危ない」という目安としてご覧ください。
同じ資料では、空気の流れが滞ると部分的に湿度が高くなること、湿気は下にこもりやすいことにも触れています。蔵でもまずは、温湿度計を部屋の中央(床から約120cmの高さ)と隅、床の近くなど、高さと場所を変えて置き、数日から数週間記録するところから始めましょう。雨の翌日や冷え込んだ朝の値も比べると、湿気のたまり場所が見えてきます。
ただし、漆器などは乾燥しすぎても傷むことがあり、急な変化も劣化の原因になるとされています。一気に乾かさず、記録を見ながら少しずつ整えることが大切です。
蔵 片付け カビ|中の物を出す前に決めておく順番
蔵の片付けは、中の物を一気に外へ出したくなりますが、カビが出ている蔵では順番と安全を先に決めておきましょう。東文研の資料でも、カビが発生した資料を見つけたら、まず作業者の安全を確保し、資料を隔離して、カビが生えた原因を特定し水分の供給源を断つことを、最初の段階として行うよう示されています。
1. 写真で記録し、保護具を着ける
動かす前に、蔵の全体、棚ごと、カビの箇所を撮影します。専門家への相談や除カビの範囲を決めるときの大切な資料になります。作業のときは、カビの胞子を通しにくいマスク、使い捨ての手袋、保護メガネ、汚れてもよい服を着けましょう。服装や道具の考え方はカビ掃除の服装と道具でも紹介しています。
2. 濡れたカビはこすらず、一般の掃除機で吸わない
東文研の資料では、湿った活発な状態のカビを無理に落とそうとすると、かえって汚れを強く付着させる場合があるとされています。また、一般的な掃除機は排気とともにカビの胞子をまき散らしてしまうため、清掃にはHEPAフィルター付きの掃除機を使うよう示されています。掃除機の使い方の注意はカビを掃除機で吸ってもいい?でも解説しています。
3. 収蔵品を仕分けて、カビた物を隔離する
物を出したら、価値がありそうな物、状態を見て判断する物、処分してよい物に分けます。カビの出た物は袋や箱に入れて隔離し、乾いた場所に一時保管します。晴れて空気の乾いた日を作業日に選び、作業後は使い捨ての物を袋に密閉して捨て、服は洗濯、手洗いとうがいをしましょう。
蔵の収蔵品のカビ|古文書・掛軸・漆器・着物・民具はどう扱うか
蔵には、古文書、掛軸、漆器、仏具、着物、長持、農具など、さまざまな物が残されています。地域の歴史を伝える資料や、美術的な価値のある物が含まれていることもあります。古い物の価値は見た目だけではわかりません。
東文研の資料では、素材の深部にまでカビが達している可能性が高い物は素材が脆くなっているため専門家に任せたほうがよいこと、彩色された物やコーティングされた物も専門家に相談すること、乾燥から除去までの作業は資料によって非常にデリケートなため、堅牢な物以外は基本的に専門家に相談することが示されています。
価値がありそうな物が見つかったら、まずは自治体の教育委員会(文化財担当)や、地域の博物館・資料館に相談してみてください。修復が必要な場合は、専門の修復家を紹介してもらえることもあります。カビの種類の見分けは住まいで見つかるカビの種類図鑑でも紹介しています。
収蔵品の修復や、文化財としての価値の判断は当社の業務外です。当社は、蔵の壁・梁・床・棚など建物側の除カビと防カビを担当し、収蔵品は専門家と役割を分けて進めます。カビの出た物に触れたあと体調が気になる場合は、医療機関にご相談ください。
蔵の建物の除カビ|梁・柱・板壁・土壁・漆喰を削らずに
収蔵品を出したあとの蔵の中は、壁・梁・柱・床・棚といった建物そのものにカビが広がっていることがよくあります。とくに古い蔵では、張り替えや交換が難しい材料が多く、削ったり強くこすったりすると、表面の風合いや強さを損ねてしまうおそれがあります。
MIST工法®は、素材を削ったりこすったりせずにカビを取り除く工法です。霧状の専用剤を、カビの状態や素材に合わせてその都度調整し、素材の奥に入り込んだカビまで分解・洗浄します。使用する専用剤は、一般的なカビ処理剤に多い酸性の液ではなくアルカリ性の液です。除カビのあとには防カビ処理を行い、カビが増えにくい状態に整えます。施工は、研修と試験に合格した施工者が担当します。
土壁や漆喰、古い無垢材は、素材ごとに水の吸い方や傷み方が違います。当社では現地調査で素材と傷みの状態を確かめ、施工できる範囲と方法をご説明します。木部のカビを削らずに取る考え方は和室の柱・長押・天井板の黒ずみでも紹介しています。
| 必要になりやすいこと | 主な相談先 | 当社の役割 |
|---|---|---|
| 収蔵品の価値の判断・修復 | 自治体の教育委員会、博物館・資料館、修復の専門家 | 建物側の除カビの範囲と時期を調整 |
| 屋根の雨漏り修理 | 屋根・板金の専門業者、工務店 | 原因の見当づけ、修理後の乾燥の確認と除カビ |
| 土壁・漆喰のひびや剥がれの補修 | 左官の専門業者 | 補修の前後の段取り合わせ、除カビ・防カビ |
| 文化財としての手続き | 所管の教育委員会 | 工事内容の説明資料づくりへの協力 |
| 壁・梁・床・棚のカビ | 当社(MIST工法®) | 現地調査、カビ菌検査、除カビ、防カビ処理 |
浴室の一部やエアコン内部など小さな範囲のカビは、ハウスクリーニングやエアコン専門業者が向いている場合があります。当社は床下・部屋全体・建物規模のカビ取りと防カビを専門にしています。蔵一棟の除カビも、全国のカビバスターズグループ拠点と連携して本部が承っています。
こんなときは、一度ご相談ください
- 蔵の壁・梁・床に、白い綿のようなカビや黒い点が広がっている
- 蔵の扉を開けると強いカビ臭がする、棚の下段や箱の底がカビている
- 雨漏りのしみや、漆喰のひび・剥がれがあり、壁の中の湿気が心配
- 相続・売却・活用(カフェ、ギャラリー、宿泊施設など)の前に状態を確かめたい
- 寺社や旧家の蔵、登録有形文化財の蔵で、建物を傷めない方法を相談したい
写真を見ながらのご相談や、現地調査・カビ菌検査のご依頼も承っています。全国のMISTグループで対応しています。
蔵 カビ 調査|現地調査とカビ菌検査で範囲と原因を確かめる
蔵の除カビでは、どこまで広がっているかと湿気がどこから来ているかを確かめることが欠かせません。当社の現地調査では、床・壁・梁・天井・窓や扉まわり・外壁の漆喰を順に確認し、施工の範囲と順番を組み立てます。
必要に応じてカビ菌検査も行います。落下菌検査は空気中から落ちてくるカビを培地で受けるもので、採取を30〜60分程度で行えます。同定検査は寒天スタンプで壁や木部の表面から採取し、培養してカビの種類を確定します。施工前後の記録は、活用や次の世代への引き継ぎにも役立ちます。検査の使い分けはカビ菌検査という選択肢で詳しく紹介しています。
費用は、蔵の大きさ、カビの範囲、素材、湿気の原因によって大きく変わるため、現地調査のうえでお見積もりします。部位ごとの目安はサービス内容と料金に掲載しています(例:築40年未満の和室木材部6畳120,000円〜〔天井除く〕、室内壁面クロス1,500円〜/㎡、いずれも税別)。蔵は一般の住宅とつくりが異なるため、目安がそのまま当てはまらない場合があります。
登録有形文化財・指定文化財の蔵で気をつけたいこと
古い蔵の中には、国の登録有形文化財(建造物)に登録されているものもあります。文化庁によると、登録有形文化財(建造物)は、原則として建設後50年を経過し、「国土の歴史的景観に寄与しているもの」「造形の規範となっているもの」「再現することが容易でないもの」のいずれかに当てはまる建造物が対象で、平成8年(1996年)に始まった制度です。届出制と指導・助言などを基本とする、緩やかな保護の仕組みとされています。
文化庁の案内では、登録有形文化財建造物について、主に次のような届出が紹介されています。
| 場面 | 届出の目安 | 補足 |
|---|---|---|
| 現状変更 | 変更しようとする日の30日前までに届出 | 移築や、外観を変える範囲が通常望見できる範囲の4分の1を超える場合など |
| 維持の措置 | 届出が必要ない場合がある | 外観の変更が通常望見できる範囲の4分の1以下、内装のみの模様替え、雨漏りや壁のひび割れなど毀損の補修など |
| 毀損 | 事実を知った日から10日以内に届出 | 何らかの原因で破損・損傷した場合 |
| 技術的な指導 | 所有者が国(文化庁)に求めることができる | 管理や修理についての技術的な助言 |
壁や梁の除カビは、多くの場合、外観や形を変える工事ではありませんが、実際にどの手続きが必要かは、工事の内容や文化財の種類によって変わります。国や都道府県・市町村の指定文化財の場合は、登録有形文化財とは異なる手続きが定められていることもあります。施工の前に、必ず所管の教育委員会にご確認ください。当社は、確認に必要な工事内容や方法の説明をお手伝いします。寺院・神社の建物については寺社・文化財建造物のカビ取りもご覧ください。
相続・活用の前に|蔵を残す・使う・手放すときの段取り
蔵のカビのご相談は、相続や片付け、活用をきっかけにいただくことが多くあります。どの道を選ぶ場合も、先に状態を確かめ、記録を残しておくと、家族での話し合いや、工事を担当する業者との打ち合わせが進めやすくなります。
- 残して使う:雨漏りや壁の補修 → 乾燥 → 除カビ・防カビ → 内装の順番で。内装を仕上げてからカビが見つかると、やり直しになりやすくなります。
- 当面は閉めておく:物を減らし、棚を壁から離して、晴れた乾いた日にときどき扉を開けて空気を入れ替えます。温湿度計の記録も続けましょう。
古民家の母屋もあわせて再生する場合は古民家のカビ、長く住む人のいない実家の母屋については空き家・長期不在の家がカビる理由も参考になります。関東・関西・東海では、グループ代理店のカビ取リフォームが、MIST工法®での除カビから内装の修繕まで一貫して対応しています。
冬の蔵の管理|除カビのあとに続けたいこと
除カビと原因の対策が終わっても、蔵は閉め切る時間が長い建物です。東文研の資料では、収納棚は壁に密着させないように設置し、一番下の棚板は床面より10cm以上上げることが望ましいとされています。これから冬の結露の季節に向けて、次の点を意識しておきましょう。
- 棚や箱は外壁側の壁から離し、床に直接置かない(下段は床から10cm以上上げる)
- 温湿度計を複数の場所に置き、雨の翌日や冷え込んだ朝の値を記録する
- 扉を開けて空気を入れ替えるのは、晴れて空気の乾いた日に。雨の日や湿った日は開けっ放しにしない
- 除湿機を使うときは、タンクが満杯のまま放置しない(周りが高湿度になる)
- 台風や大雨のあとは、梁や天井のしみ、床の湿りを点検する
施工のあとにまたカビが気になったときの考え方はカビ取りをしたのに再発したでまとめています。
よくあるご質問
Q. 蔵の中がカビだらけです。まず何から始めればいいですか?
A. 掃除より先に、全体と棚ごとの写真を撮り、マスク・手袋・保護メガネを着けて作業できる準備を整えてください。次に、温湿度計を床の近くや壁ぎわなど何か所かに置いて、湿気のたまり方を確かめます。収蔵品は、価値のありそうな物とそうでない物に分け、カビの出た物は袋や箱で隔離します。建物(壁・梁・床)のカビは、雨漏りや結露などの原因を確かめてから除カビに進むのが基本の順番です。
Q. 蔵の湿度は何%くらいに保てばよいですか?
A. 東京文化財研究所の資料では、カビの被害を予防するには、基本的に相対湿度を60%以下に保つ必要があるとされています。同じ資料では、室温で栄養の多い試料の場合、相対湿度80%でおよそ2週間、70%で3〜4か月ほどで目に見えるカビが出るという関係も紹介されています。ただし、漆器のように乾燥しすぎると傷む物もあり、急な変化も劣化の原因になります。まずは複数の場所で測り、記録するところから始めてください。
Q. 古文書や掛軸にカビが生えています。自分で拭いてもいいですか?
A. おすすめしません。紙や絹、彩色のある物は、カビが素材の奥まで入って傷んでいることがあり、拭いたりこすったりすると取り返しのつかない傷みになるおそれがあります。広げずに袋や箱に入れて隔離し、乾いた場所に移したうえで、博物館や自治体の教育委員会、修復の専門家にご相談ください。当社のMIST工法®による除カビは、壁・梁・床・棚など建物側が中心です。
Q. 土壁や漆喰の蔵でも、MIST工法®で除カビできますか?
A. 現地調査で素材と傷みの状態を確かめたうえで判断します。MIST工法®は素材を削ったりこすったりせず、霧状の専用剤をカビの状態や素材に合わせてその都度調整して除カビする工法です。土壁の崩れや漆喰の剥がれ、屋根の雨漏りなど、修理が必要な箇所は当社の業務外のため、左官や屋根の専門業者と段取りを合わせ、修理→乾燥→除カビ→防カビ処理の順番で進めます。
Q. 登録有形文化財の蔵ですが、除カビをするのに届出は必要ですか?
A. 文化庁の案内では、現状変更(外観を変える範囲が通常望見できる範囲の4分の1を超える場合や移築など)は変更しようとする日の30日前までの届出が必要とされ、内装に限った改修などは届出が不要な場合があるとされています。実際の手続きは工事内容や文化財の種類で変わるため、施工前に必ず所管の教育委員会にご確認ください。
Q. 蔵をカフェやギャラリー、宿泊施設に活用したいのですが、除カビはいつすればいいですか?
A. 壁や床を仕上げる前がおすすめです。仕上げてからカビが見つかると、やり直しや工期の延長につながりやすくなります。修理と乾燥 → 除カビ・防カビ処理 → 内装の順番です。
まとめ
- 蔵のカビは、収蔵品(物)と蔵そのもの(建物)に分けて考え、記録→仕分け→原因の対策→除カビの順に進める
- 閉め切った蔵では、地面からの湿気、冷えた壁ぎわの結露、雨漏り、空気の滞りが重なってカビが増える
- 東京文化財研究所の資料では、カビの被害を予防するには基本的に相対湿度を60%以下に保つ必要があるとされている。まずは複数の場所で測って記録する
- 古文書・掛軸・漆器など価値のありそうな物は、拭かず・洗わず・捨てずに、教育委員会や博物館、修復の専門家へ
- 建物は、雨漏りや漆喰のひびの修理と乾燥のあと、MIST工法®で削らずに除カビし、防カビ処理を行う
- 登録有形文化財・指定文化財の蔵は、工事の内容によって届出などの手続きが必要な場合がある。施工前に所管の教育委員会へ確認を
10月上旬は、冬の結露シーズンの前に点検を済ませ、年末年始に家族で蔵の今後を話し合う準備を始めるのによい時期です。蔵の中の写真を数枚と、扉を開けたときの様子をお知らせいただくだけでも、ご相談は進めやすくなります。
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蔵・土蔵の壁・梁・床のカビ、相続や活用の前の状態確認は、全国のカビバスターズグループ拠点と連携して本部が承ります。寺社の建物は寺社・文化財建造物のカビ取り、木造の建物は木造住宅のカビ取り、施工の事例はカビ取り・カビ対策施工例もご覧ください。現地調査・カビ菌検査・MIST工法®による除カビと防カビ処理については、MIST工法®とは/カビ菌検査/サービス内容と料金 をご覧ください。ご相談はお問い合わせ、工務店・管理会社など法人さまは法人・業者様のお問い合わせ、お電話は 0120-052-127 まで。
