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食品工場・厨房のカビ対策|調理場は湿度80%以下・温度25℃以下、清掃頻度の目安(厚労省マニュアル)

執筆:MIST工法®カビバスターズ本部(株式会社せら) 本記事の数値は公的機関・学会の公開資料にもとづいています。

施設別シリーズの第6回は食品工場・厨房です。食品を扱う現場では、カビは製品の品質や安全に直結します。空気中のカビの数そのものを定めた国の基準はありませんが、湿度・温度・清掃の頻度については、厚生労働省のマニュアルで具体的な目安が示されています。

この記事で分かること

  • 厚生労働省「大量調理施設衛生管理マニュアル」の湿度80%以下・温度25℃以下
  • 天井・壁・床の清掃頻度の目安
  • 食品工場でカビが出やすい場所(天井の結露など)
  • HACCPの衛生管理とカビ対策の関係

1. 結論:調理場は「湿度80%以下・温度25℃以下」が望ましい

  1. 厚生労働省の「大量調理施設衛生管理マニュアル」では、施設は十分な換気を行い、高温多湿を避けること。調理場は湿度80%以下、温度は25℃以下に保つことが望ましいとされています。
  2. 清掃は、床・排水溝・床から1mまでの壁・手指の触れる場所は1日1回以上、天井と床から1m以上の壁は1月に1回以上が目安です。
  3. 床を濡らさないドライシステム化を積極的に図ることが望ましいとされています。

このマニュアルは同一メニューを1回300食以上または1日750食以上提供する調理施設が対象ですが、食品を扱う多くの現場で参考にされています。

2. マニュアルで示される目安

項目 目安
湿度 調理場は80%以下が望ましい
温度 調理場は25℃以下が望ましい
換気 十分な換気を行い、高温多湿を避ける
床・排水溝・床から1mまでの内壁・手指の触れる場所 1日1回以上清掃
天井・床から1m以上の内壁 1月に1回以上清掃
ねずみ・昆虫 1月に1回以上巡回点検、駆除は半年に1回以上

3. 食品工場でカビが出やすい場所

  1. 天井・梁・ダクトの表面:加熱工程の湯気が冷えて結露し、黒カビが出やすい
  2. 冷蔵室・冷凍室の扉まわり:温度差による結露、パッキン
  3. 排水溝・床の目地:水と有機物が残る
  4. 原材料・段ボールの保管庫:紙が湿気を吸う
  5. 空調機・換気扇の内部:油と湿気

特に天井の結露は、落下したカビや水滴が製品に混入するリスクがあり、見落とされやすい場所です。月1回の天井清掃のときに、結露の跡やシミを確認しましょう。

4. HACCPの衛生管理とカビ対策

2021年6月から、原則としてすべての食品等事業者にHACCPに沿った衛生管理が求められています。その土台となる一般衛生管理(施設の清掃・保守点検、そ族・昆虫対策など)を確実に行うことが、カビの発生を抑えることにもつながります。

  • 温湿度計を設置して記録する
  • 清掃の場所・頻度・担当を決めて記録する
  • 結露の出やすい場所を把握し、換気・断熱・除湿で対策する

5. よくある質問

Q. 食品工場の湿度はどのくらいに保つべきですか?

厚生労働省の大量調理施設衛生管理マニュアルでは、調理場は湿度80%以下、温度25℃以下に保つことが望ましいとされています。工程や製品によって適切な条件は異なるため、自社の衛生管理計画で目標を決めて記録しましょう。

Q. 工場の天井の黒カビはどうすればいいですか?

湯気の結露が原因のことが多いため、清掃とあわせて換気・排気の強化や断熱で結露を減らすことが必要です。製品への落下を防ぐため、作業時間外に養生して清掃します。広い範囲の場合は専門業者に相談してください。

Q. 空気中のカビの数の基準はありますか?

食品工場の空気中のカビの数を定めた国の基準はありません。日本建築学会の規準(AIJES-A0002-2013)は食品工場も対象施設に含めて目安を示しており、自主的な管理の参考になります。

6. まとめ

  • 調理場は湿度80%以下・温度25℃以下が望ましい(厚生労働省マニュアル)
  • 床まわりは毎日、天井と高い壁は月1回以上清掃
  • 見落としやすいのは天井の結露。換気・断熱・除湿で元から減らす

食品工場・厨房のカビのご相談は、法人のお問い合わせまたはフリーダイヤル 0120-052-127 へ。当社ではカビ菌検査で浮遊菌・付着菌の測定も行っています。

参考資料(一次情報)

シリーズ:第1回 住宅/第2回 病院/第3回 オフィス/第4回 学校/第5回 介護施設