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保育園・幼稚園・こども園のカビ|保育室・午睡室・トイレまわりを、子どもの生活に合わせて計画的に除カビする

「午睡室の壁の下のほうに黒い点がある」「布団をしまっている押入れがカビ臭い」「トイレの天井が黒ずんできた」。10月下旬は、秋の長雨や台風のあとで園舎に湿気が残りやすく、衣替えや冬支度で収納を開けたときにカビに気づく時期です。これから冬の結露シーズンを迎え、年末年始の休園や冬休みも近づいてきます。この記事では、MIST工法®の開発元である当社(カビバスターズ本部)が、保育園・幼稚園・こども園の園長・施設管理者・設置者の方に向けて、カビが出やすい場所、子どもの生活と園の判断を大切にした進め方、休園日に合わせた工程、記録と保護者への説明までを整理します。

この記事の要点

  • 保育施設でカビが出やすいのは、午睡室・布団収納・保育室の外壁側・トイレや沐浴室・倉庫・玄関。布団を敷く床や、家具の裏など空気が動かない面は見落としやすい。
  • 子どもの体調のことは当社からは判断しません。部屋の使い方は園が判断し、体調の心配は嘱託医や医療機関へ。
  • 学校環境衛生基準(文部科学省)は相対湿度を30%以上80%以下が望ましいとし、こども家庭庁の保育所向けガイドラインは保育室環境のめやすを湿度60%としています。どちらも部屋の空気の目安なので、壁ぎわや収納の奥は別に確かめる。
  • 施工は子どもがいない休園日・長期休みに。保育所は日曜・祝日や年末年始、幼稚園は長期休みが中心で、広い範囲は部屋ごとに分ける。
  • 施工前後の写真・検査結果・点検の記録を残し、職員と保護者への説明に使う。

結論|保育施設のカビは「園の判断」を軸に、休園日に合わせて計画的に除カビする

保育園・幼稚園・こども園のカビ対策で大切なのは、見つけた場所を急いでこすって終わりにするのではなく、場所と範囲を記録し、部屋の使い方を園として決め、子どもがいない日に計画的に除カビすることです。子どもが床で遊び、布団を敷いて眠る保育施設では、住宅や事務所とは違う配慮が必要になります。

基本の順番は、発見と記録 → 園内での共有と部屋の使い方の判断 → 現地調査(原因と範囲) → 計画と保護者への案内 → 休園日の施工(移動・区画・除カビ・防カビ) → 換気・清掃・確認 → 記録と点検です。子どもの体調に関わることは、建物の調査とは分けて、嘱託医や医療機関にご相談ください。

図1|保育園・幼稚園・こども園でカビが出やすい場所(園舎のイメージ)

10月下旬は、夏から秋にたまった湿気の影響が見えてくる一方で、年末年始の休園や冬休み、年度末の春休みに向けて施工の段取りを整えられる時期です。公立園や法人の園では予算や発注の手続きに時間がかかることもあるため、早めに調査しておくと日程の選択肢が広がります。

保育園・幼稚園でカビが出やすい場所と、その理由

園舎でカビが出やすいのは、湿気が出る・こもる・冷えるの3つが重なる場所です。保育施設ならではの使い方も関係します。

表1|保育施設でカビが出やすい場所と、よくある理由
場所 よく見つかる所 よくある理由
午睡室 布団を敷く床、外壁側の壁の下のほう 寝ているあいだの汗や呼気の湿気が布団の下にこもる。床や壁が冷えやすい
布団・寝具の収納 押入れや布団棚の奥、床板、壁 午睡のあとの布団をすぐ重ねてしまう。扉を閉めたままで空気が動かない
保育室 窓まわり、北側の壁、ロッカー・棚・ピアノの裏 外壁側の冷え、家具を壁につけて置くことによる空気の滞り
トイレ・沐浴室・手洗い場 天井、壁の下端、床の目地、換気扇のまわり 湯気や水はね、床の水たまり、換気扇の運転不足
倉庫・遊具庫 マット、段ボール、行事の道具、床と壁の境目 閉め切りが続き、ほとんど換気されない
玄関・靴箱・廊下 靴箱の中、傘立てのまわり、床 雨の日のぬれた靴・傘・かっぱが集まる

見た目の黒い点だけでなく、部屋に入ったときのカビ臭さ、壁紙の浮きやはがれ、床のふかふかした感じも手がかりになります。こうしたサインは、壁の中や床下で湿気がたまっていることを示す場合があり、表面を拭くだけでは原因にたどり着けません。結露が起きやすい場所の考え方は結露が起きやすい場所とカビで詳しく解説しています。

なお、調理室の食品衛生にかかわる判断は、園の衛生管理の体制や保健所の指導にしたがってください。当社がご相談を受けるのは、壁・天井・床などの建物側のカビです。

保育施設のカビと公的な基準|学校環境衛生基準と保育所のガイドライン

園の環境衛生を考えるときの手がかりとなる公的な資料は、施設の種類によって異なります。ここでは、当社が確認できた範囲で整理します。

表2|施設の種類と、環境衛生の手がかりになる主な公的資料
施設 主な根拠・資料 環境衛生に関わる内容(抜粋)
幼稚園 学校保健安全法第6条・学校環境衛生基準(文部科学省) 学校教育法第1条の「学校」に幼稚園が含まれ、設置者は学校環境衛生基準に照らして適切な環境の維持に努める
幼保連携型認定こども園 認定こども園法第27条(学校保健安全法の準用) 学校保健安全法第6条などの規定が準用される
保育所 児童福祉施設の設備及び運営に関する基準・保育所保育指針・保育所における感染症対策ガイドライン(こども家庭庁) 設備を衛生的に管理する。施設の温度、湿度、換気などの環境を常に適切な状態に保持する

文部科学省の学校環境衛生基準では、教室等の環境について、温度は18℃以上、28℃以下、相対湿度は30%以上、80%以下であることが望ましいとされています。温度や相対湿度などの定期検査は毎学年2回、ダニ又はダニアレルゲンは毎学年1回とされ、風水害などで環境が不潔になったり汚染されたりして感染症の発生のおそれがあるときは、臨時に検査を行うとされています。検査の記録は5年間保存するものとされ、毎授業日の点検結果も記録し3年間保存するよう努めるとされています。

こども家庭庁の保育所における感染症対策ガイドライン(2018年改訂版)では、保育室について、季節に合わせた適切な室温や湿度を保ち、十分な換気を行うこと、加湿器を使うときは水を毎日交換すること、エアコンも定期的に清掃することが挙げられ、保育室環境のめやすとして室温は夏26〜28℃・冬20〜23℃、湿度は60%とされています。寝具については、ふとんカバーをかけて定期的に洗濯すること、定期的にふとんを乾燥させることが示されています。

ここで紹介した数値は、いずれも部屋の空気についての目安で、カビの量そのものの基準ではありません。部屋の中央の湿度が目安の範囲にあっても、外壁側の冷えた壁、布団の下の床、収納の奥などでは局所的に湿気がたまることがあります。基準の全体や最新の内容は、文部科学省・こども家庭庁の資料と、設置者・所管の自治体でご確認ください。

子どもへの配慮|体調のことは医療機関へ、部屋の使い方は園の判断で

カビを見つけたとき、園長や職員の方がまず気にされるのは子どもへの影響だと思います。ただ、体調への影響はカビの種類や量、子ども一人ひとりの状態によって異なり、当社から「大丈夫」「危ない」と判断することはできません。気になる様子がある子どもや、保護者から相談があった場合は、嘱託医やかかりつけの医療機関にご相談ください。

建物の側で園ができることは、事実を整理して部屋の使い方を決めることです。次のような順番で考えると、職員の間でも判断をそろえやすくなります。

  1. 記録する:場所・広さ・色・におい・水の跡を、日付入りの写真とメモに残す。
  2. 園内で共有する:園長・主任・施設担当に報告し、設置者(法人・自治体)にも連絡する。
  3. 部屋の使い方を決める:その部屋や収納をしばらく使わない、布団の置き場所を変える、などを園として判断する。
  4. さわらない・こすらない:子どもが触れない配置にし、職員も強くこすって広げないようにする。
  5. 専門業者に相談する:原因と範囲の調査、施工の日程を相談する。

子ども部屋のカビについての家庭向けの考え方は子ども部屋のカビ対策でも紹介していますが、園では多くの子どもが同じ部屋で長い時間を過ごすため、個人の判断ではなく園としての判断で進めることが大切です。

保育室・午睡室の除カビを専門業者に頼むとき|MIST工法®でできること

広い範囲に出ている、何度拭いても戻る、壁紙の裏や床下が疑われる、といった場合は、専門業者による現地調査をおすすめします。当社では、場所・範囲・素材・湿気の原因(結露・換気・雨漏り・配管の漏れなど)を確認し、必要に応じてカビ菌検査を組み合わせます。落下菌検査は空気中から落ちてくるカビを培地で受けるもので、採取は30〜60分程度です。同定検査は寒天スタンプで採取して培養し、カビの種類を確定します。部屋ごとや施工前後で比べると、範囲を考える材料や記録になります。結果の生かし方はカビ菌検査の結果を工事に生かすで解説しています。

MIST工法®は、素材を削ったりこすったりせずにカビを取り除く工法です。霧状の専用剤を、カビの状態や素材に合わせてその都度調整し、素材の奥に入り込んだカビまで分解・洗浄します。使用する専用剤は、一般的なカビ処理剤に多い酸性の液ではなくアルカリ性の液です。除カビのあとには防カビ処理を行い、カビが増えにくい状態に整えます。施工は、研修と試験に合格した施工者が担当します。木の床や腰壁、建具の多い園舎でも、素材を傷めにくい方法を選べることが特長です。

雨漏りや配管の修理、断熱の改修そのものは当社の業務外ですが、原因の見当をつけたうえで専門業者と連携し、修理 → 乾燥 → 除カビ → 防カビ処理の順番で進められるようにご案内します。学校や庁舎などの事例は公共施設のカビ取りでもご紹介しています。

浴室の一部やエアコン内部など小さな範囲のカビは、ハウスクリーニングやエアコン専門業者が向いている場合があります。当社は床下・部屋全体・建物規模のカビ取りと防カビを専門にしています。

こんなときは、一度ご相談ください

  • 午睡室や保育室の壁・床に、拭いても戻る黒カビがある
  • 布団収納や倉庫を開けると、カビ臭さが残っている
  • トイレや沐浴室の天井・壁の下端に、黒ずみが広がっている
  • 年末年始の休園や冬休み・春休みに、まとめて除カビしたい
  • 保護者や設置者に説明するため、調査と検査の記録を残したい

写真を見ながらのご相談や、現地調査・カビ菌検査のご依頼も承っています。全国のMISTグループで対応しています。

📞 0120-052-127(フリーダイヤル)お問い合わせフォーム

休園日・長期休みに合わせた除カビの工程

保育施設の施工は、子どもがいない日に行うのが基本です。ただ、施設の種類によって休みの取り方が大きく違います。

図2|休園日・長期休みに合わせた除カビの工程(例)
表3|施設ごとの施工日の考え方(例)
施設 施工しやすい日 気をつけたいこと
保育所・保育園 日曜・祝日、年末年始の休園日 平日・土曜は子どもが過ごすため、広い範囲は部屋ごとに分けて複数の休園日に割り振る
幼稚園 夏休み・冬休み・春休み 預かり保育を行う場合は、使う部屋と施工する部屋を分ける
こども園 休園日、長期休みの期間 長時間利用の子どもがいるため、長期休みの間も使う部屋があることを前提に計画する

開園中にできるのは、現地調査・計画・職員や保護者への案内までです。休園日の前日までに、布団・おもちゃ・教材・掲示物の移動や、施工する部屋の範囲を園と確認しておくと、当日の作業がスムーズです。施工後は換気と清掃を行い、施工前後の状態を確認していただいたうえで、部屋を再び使うかどうかを園が判断します。施工中の区画や養生の考え方は除カビ工事中の養生と区画、自治体の施設として発注する場合の仕様や工程は公共施設のカビ対策を発注するときもあわせてご覧ください。

表4|休園日の施工に向けて、園と決めておきたいこと
決めること 内容の例 担当の目安
施工の範囲 どの部屋の、壁・天井・床・収納のどこまで 園・設置者・専門業者
日程と時間 どの休園日に、どの部屋を施工するか 園・設置者
物の移動 布団・おもちゃ・教材・ピアノなどの移動先と養生 園・専門業者
鍵と立会い 鍵の受け渡し、当日の立会い、警備の解除 園
職員・保護者への案内 使えない部屋、持ち帰りをお願いする物、再開の予定 園
原因の処置 雨漏り・配管・換気設備の修理や点検の段取り 設置者・修理の専門業者

記録と保護者への説明|点検を園の日常に組み込む

除カビが終わっても、湿気の条件がそろえばカビは再び出ることがあります。再発を減らすには、毎日の保育の中での小さな点検と、季節の変わり目・休園前の点検を園の流れに組み込むことが大切です。次の図3の点検表のように、午睡のあとは布団をすぐ重ねずに床を乾かす、窓の結露は拭き取る、ぬれた靴や傘をしまい込まない、といった習慣が役に立ちます。

図3|保育施設のカビ点検表と、公的資料に示された湿度の目安
表5|残しておきたい記録と、その使い道
記録 内容 使い道
発見の記録 日付・場所・範囲・写真・におい 専門業者への相談、原因の見当
温度・湿度のメモ 保育室・午睡室の温湿度、結露の有無 換気や加湿の見直し、季節ごとの比較
施工報告書 施工前後の写真、処理した範囲、カビ菌検査の結果 保護者・設置者への説明、次回の比較
修理の記録 雨漏り・配管・換気設備の修理の内容と日付 原因の再確認、設置者との共有
点検表 毎日・月1回・季節ごとの確認結果 再発の早期発見、職員の引き継ぎ

保護者へのお知らせでは、見つかった場所と範囲、分かっている原因、対応の日程、その間の部屋の使い方を、事実にもとづいて短くまとめます。健康への影響を園や業者が断定するような書き方は避け、体調が心配な方には医療機関への相談をご案内するとよいでしょう。1年のどの時期に建物のどこを見ればよいかは月別カビ点検カレンダー、学校や体育館の長期休み前の点検は学校・体育館・部室のカビも参考になります。

よくあるご質問

Q. 保育室にカビを見つけました。子どもの体調への影響が心配です。

A. 体調への影響は、カビの種類や量、子ども一人ひとりの状態によって異なり、当社から判断することはできません。気になる様子がある場合や保護者から相談があった場合は、園の嘱託医やかかりつけの医療機関にご相談ください。建物の側では、カビの場所と範囲を記録し、その部屋の使い方をどうするかを園として判断したうえで、原因の確認と除カビの段取りを進めます。

Q. 見つけたカビは、職員が拭き取ってもいいですか?

A. 手のひらほどの小さな範囲で、表面だけのものなら、子どもがいない時間に換気をしながら拭き取る園もあります。ただ、強くこすると胞子が舞いやすく、素材の奥に入ったカビは残りやすくなります。塩素系と酸性の洗剤を混ぜないことも大切です。広い範囲や、何度拭いても戻る場所、壁紙の裏や床下が疑われる場合は、無理をせず専門業者にご相談ください。

Q. 保育所にも学校環境衛生基準は関係しますか?

A. 学校環境衛生基準は、学校保健安全法にもとづいて文部科学大臣が定める基準で、学校教育法第1条の学校(幼稚園を含む)が対象です。幼保連携型認定こども園には、認定こども園法第27条で学校保健安全法の規定が準用されています。保育所は児童福祉施設で、児童福祉施設の設備及び運営に関する基準や保育所保育指針、こども家庭庁の感染症対策ガイドラインが手がかりになります。どの基準がどう関わるかは施設の種類によって異なるため、設置者や所管の自治体にご確認ください。

Q. 子どもが登園している日でも、除カビの施工はできますか?

A. 当社では、子どもが過ごしている部屋での施工はおすすめしていません。日曜・祝日や年末年始の休園日、幼稚園の長期休みなど、子どもがいない日に施工する計画をご提案します。範囲が広い場合は、部屋ごとに分けて数回の休園日に割り振る方法もあります。施工後の換気・清掃のあと、部屋の使用を再開するかどうかは園でご判断ください。

Q. 保護者にはどのように説明すればよいですか?

A. 「どこで・どのくらい見つかったか」「原因について分かっていること」「いつ・どのように対応するか」「その間の部屋の使い方」を、事実にもとづいて短くお知らせする園が多いようです。健康への影響を園や業者が断定するような表現は避け、体調について心配な方には医療機関への相談をご案内します。施工前後の写真や検査の結果を残しておくと、説明の材料になります。

Q. 費用はどのくらいかかりますか?

A. 範囲・素材・原因によって大きく変わるため、現地調査のうえでお見積もりします。目安として、室内壁面クロスは1,500円〜/㎡、築40年未満の和室木材部6畳は120,000円〜(天井除く)、ユニットバス全体は35,000円です(いずれも税別)。公立園など予算の手続きがある場合は、調査の結果と見積もりをもとに、年度の予算や休園日の日程に合わせて計画を立てることもできます。

まとめ

  • 保育施設でカビが出やすいのは、午睡室・布団収納・保育室の外壁側・トイレや沐浴室・倉庫・玄関。布団の下の床や家具の裏も確認する
  • 子どもの体調のことは断定せず、嘱託医や医療機関へ。部屋の使い方は園として判断する
  • 学校環境衛生基準は相対湿度30%以上80%以下が望ましいとし、保育所向けガイドラインは保育室環境のめやすを湿度60%としている。いずれも部屋の空気の目安
  • 施工は子どもがいない休園日・長期休みに。保育所は日曜・祝日や年末年始、幼稚園は長期休みが中心で、広い範囲は部屋ごとに分ける
  • 原因(結露・換気・雨漏り・配管)を止め、乾かしてから、MIST工法®で素材を削らずに除カビし、防カビ処理を行う
  • 施工前後の写真・検査結果・点検表を残し、職員の引き継ぎと保護者・設置者への説明に使う

10月下旬は、秋の長雨のあとの湿気を確かめ、冬の結露シーズンや年末年始の休園、冬休み・春休みに向けて施工の段取りを整えておける時期です。保育園・幼稚園・こども園からのご相談は、全国のカビバスターズグループ拠点と連携して本部が承っています。自治体・法人の設置者さまは法人・業者様のお問い合わせからもご相談いただけます。

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